246大切な口腔ケア 6-③

口の中の微生物の数を知っていますか

  清潔な口でも約300種類以上、数千億の微生物が存在しているとされ口腔ケアはこれらをターゲットとしています。その数は排泄ケアと同じです。
 口腔内の微生物は、歯や粘膜の上に何層にも重なり合ってバイオフィルムと呼ばれる塊を作っています。歯垢(プラーク)という方がなじみがあるかもしれません。バイオフィルムは台所の水垢のようなものです。たとえ台所を毎日、使っていても、ごしごしと物理的に掃除しないとヌメヌメはとれません。つまり口の中にできたバイオフィルムもしっかりと歯磨きをしないと微生物の層が厚くなってむし歯や歯周病の原因になる微生物たちが元気になるのです。
 実は、これらの微生物が糖尿病や誤嚥性肺炎などの全身の病気の原因になることもわかっています。肺炎は日本人の死因の第3位で、高齢者ではその多くが誤嚥性肺炎です。誤嚥性肺炎の主な原因は口腔内の微生物を伴った唾液などが肺に入ったこと(誤嚥)によります。
 近年、日本の研究によって、適切な口腔ケアを定期的に行うことで誤嚥性肺炎を防げることがわかっています。口から食べてない方の場合もケアは必要です。歯科医療者にご相談下さい。口腔ケアが命を救う第一歩になります。(続く)
 日本大学松戸歯学部 特殊歯科 専任講師 遠藤眞美

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