235 大切な口腔ケア 6-⑤

猫背がドライマウスの原因に?!


 唾液は口の中全体の粘膜から分泌されますが、その多くは耳の前にある耳下腺、舌の下にある舌下腺・顎下腺といわれる唾液腺から分泌されます。良好に唾液が分泌されているにもかかわらず、口が乾いていると感じることがあります。
 その理由として、夜間の開口による唾液の蒸発についてはすでに紹介しました。 そのほかに、唾液の良好な流れの遮断が原因となることがあります。例えば、舌が腫れて大きくなっていると、下あごの歯と常に接触している状態となり、舌の上に分布するはずの唾液が舌の下にたまってしまい、舌の上や上あごの乾燥を強く感じます。口を開けたり、話をしたりすると、唾液が口の中に流れてくるので自分では唾液が多いように感じます。
 同様に猫背(円背)の人では、首の位置や舌の重さで舌が前方に位置し、上あごと下あごの間に入りやすくなるために舌の下に唾液が貯留しやすくなります。この場合、胸をはった適切な姿勢を維持することで唾液の流れを良好にすることができます。高齢になると筋力が低下しやすく、適切な姿勢を保てない場合が少なくありません。日ごろから無理することなく、体を動かして筋力の維持・向上をはかることで正しい姿勢を維持し、ドライマウスの予防につなげることができるといえます。(続く)


日本大学松戸歯学部   特殊歯科 専任講師 遠藤眞美

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