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朝日新聞柏支局長のコラム

詐欺



 振り込め詐欺などの特殊詐欺(電話de詐欺)は減る気配がない。
 柏市は昨年4月に全国の市区町村で初めて振り込め詐欺の被害防止条例を施行した。だが、被害件数を見ると、条例の効果が出ていないのが現状である。
 柏署によると、昨年の市内の被害件数は前年比9件増の66件。今年も4月末現在で前年同期比25件増の35件、被害額は同7千万円増の約8600万円と増加傾向で、県内の警察署別ではワースト1位だという。
 柏市と柏署は、金融機関やコンビニエンスストアなどの業者と連携して対策を強化し、広報や啓発も力を入れてきた。それでも被害が減らない現状に、柏署の担当者は「警察や市だけでは広報、啓発に限界がある。もっと市民に浸透させないといけない」と話す。
 そこで白羽の矢を立てたのが、市内に約540人いる民生委員。高齢者らの自宅を訪問する民生委員の力を借りようというわけだ。柏署は4月から民生委員に対して被害防止の講習を実施し、「電話de詐欺防止アドバイザー」に指定。家庭訪問した際に直接、詐欺への注意を伝えてもらう。
 ただ詐欺の手口は巧妙になっている。「自分はだまされない」と思っている人が、詐欺に遭った事例も少なくはないという。
 何とか防げないものか。「人を見たら泥棒と思え」ということわざ通りなのかもしれないが、そんな世の中も悲しい。

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