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朝日新聞柏支局長のコラム

「今夏」

 柏市と我孫子市にまたがる手賀沼で、毎年8月上旬に開かれる「手賀沼花火大会」が、今年は東京五輪の期間(7月24日~8月9日)と重なって十分な警備態勢がとれないとして中止になった。同様の理由で7月25、26日に予定された柏市の「柏まつり」も中止が発表された。
 花火大会は毎年8月の第1土曜日に開かれ、柏署や我孫子署、民間警備会社などの約700人が警備に当たっているが、今年は五輪対応で警察官や警備員の確保が難しくなった。中止は不況の影響で協賛金が集まらなかった2009年、東日本大震災の影響を受けた11、12年に次いで4回目。毎年7月下旬に2日間、開かれている柏まつりは初の中止となる。
 ほかでも、今夏のイベントが同様の理由で中止や日程変更を迫られている。
 船橋市の「ふなばし市民まつり」は中止。千葉市の「幕張ビーチ花火フェスタ」は5月に前倒しになるなど、多くのイベントが五輪の影響を受けている。
 東京五輪・パラリンピックは世界が注目する大イベントで多くの人が楽しみにしているとはいえ、夏に地元のイベントが中止になるのを残念がる人は多いだろう。チケットが簡単に手に入らない五輪より地域のイベントが大事だ、という人もいるかもしれない。
 夏は五輪で大いに盛り上がるだろうが、地域の夏の風物詩が見られないのは、少し寂しい気がする。

朝日新聞柏支局長 上嶋紀雄

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