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朝日新聞柏支局長のコラム

再開発

 柏市のJR柏駅西口の北側で大規模な再開発が検討されている。10月の柏市長選を前に、市の課題として再開発計画を取材した。
 面積は高島屋柏店などを含む3・8㌶で、高島屋やホテルなどが並ぶ通りの裏側には住宅街がある。地権者でつくる再開発準備組合が計画を検討し、今年2月には事業協力者に三井不動産を選定。来年度の都市計画決定、2021年度の着工を目指している。
 住宅街は路地が多く、静かだ。そこには長年、暮らす人たちの生活がある。住民に示されたのは新しく建つ高層マンションへの転居か地区外への転居。一部住民は将来もそこで一戸建てに住めるよう要望したが、実現は厳しいという。再開発のために生活を壊されるのは耐え難い思いだろう。
 事業を進めるのは組合だが、計画の音頭をとってきたのは柏市だった。市は再開発の目的として、衰退傾向にある中心市街地の活性化や、市道の整備による交通の利便性の確保、街の防災性の向上をあげる。
 残念なのは、市が計画を主導し、事業費を試算(非公表)しながらも、「組合がやること」として市民に積極的に知らせていないことだ。市街地再開発事業となれば、組合は国と市から補助金を受け取ることができ、数百億円の税金が投入される可能性がある。
 住民の思いをどう受け止め、再開発がどんな効果をもたらすのか。市民が知りたいことがたくさんある。

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