読者投稿オリジナル童話

レタスのカケラ

関口 麻里子 (柏市 パート 53歳)

 

  
ミツキは、会社からの帰り道、いつも買い物をして帰ります。ニジイロ駅をおりて、大通りを歩き、最初の信号で右に曲がると、タノシミスーパーマーケットです。
(夕食のメニューは、ハンバーグにしよう)
 ミツキはお店に入ると、カゴを置いたカートの中へ、商品を迷わないで入れていきます。ミツキがお金を払って、商品をマイバックに入れている時です。
(うわー、びっくりした)
 ビニール袋に入れてあるレタスの葉の上に、てんとう虫がついていました。
(どうしようかなあ)ミツキは、空気でふくらませたサラサラのビニール袋に、てんとう虫がついているレタスのカケラを入れました。
 スーパーマーケットをでて、まっすぐ歩くと、ミツキが住んでいるマンションがあります。マンションのそばの公園には、ブランコから少し離れて植えてある木があります。
「てんとう虫さん、ここでがんばってね」
 ミツキは、レタスのカケラと一緒にてんとう虫を、木のそばに置きました。 「
ただいま、メグミ」「おかえりなさい、ママ」
 小学4年生のメグミが、お留守番をしていました。
 マンションの二階の部屋からは、
『ポーン、パーン、ポーン』
 打ち上げ花火の音が、聞こえてきます。
「毎年、花火の音しか聞こえないけれど、部屋のどこからか見えないかなあ」「ママ、見えたらいいけど」
 ミツキは、三つの部屋の窓とベランダから外を見ました。すると、ベランダの左はじに立つと、花火の上の三分の一が見えました。
「見えたよ、メグミ」「え、本当、やったー」  
メグミはベランダにかけて行きました。 ◇  
今日の夕食は、ハンバーグとレタス多めのサラダです。「いつもより、サラダ多くないかなあ」
 メグミは、サラダを見つめています。
「今日、買ったレタスにね、てんとう虫がついていたんだよ。公園の木のそばに、レタスのカケラと一緒に置いてきたんだ。花火のカケラも見えたから、レタスもいっぱい食べようと思ったの」
「そうなんだ、ママ、いただきます」
 ミツキとメグミは、最初にサラダを食べました。
「メグミ、寝る前に夜空を見ようよ。私、今日は流れ星も見える気がするの」「うん、いいよ。今度は星のカケラだね」メグミは、そう言って笑いました。

 




童話作家緒島英二さんより

色々なカケラがつながって、今日という一日を明るく照らしています。確かな文章力で楽しく読めます。

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