電子投票、流山市が導入へ 来春の市長選・市議選、開票時間短縮見込む

 流山市は2027年春の市長選、市議選を電子投票で実施する方針を明らかにした。5月28日の定例会見で、井崎義治市長が発表した。6月市議会に条例案を提出する。同市で電子投票が実施されれば、千葉県内では初となる。

 同市によると、有権者は投票所でタブレットに表示される候補者名をペンでタッチすることで、投票できる。投票データは、USBに記録され、予備としてSDカードにも記録される。午後8時に投票が締め切られた後、USBとSDカードは、鍵がかけられた箱に入れられ、開票所に運ばれる。開票所では、集計用パソコンでUSBのデータを読み込み、得票を集計する。点字投票や不在者投票は手作業で開票し、電子投票と合算し、最終的な開票結果を発表する。候補者の中に投票したい人がいない場合は「選択せず投票」ボタンを押すことができる。

 タブレットや集計用パソコンは、ハッキングやネットワーク上のトラブルを避けるため、ネットには接続しない。

 井崎市長は導入の理由について「無効票や按分票が解消され、投票する人の意思を正確に反映できる。また、少人数で迅速に開票作業を行うことができ、作業時間が大幅に短縮される」と説明する。

 開票時間は、前回市長選で2時間5分、市議選で3時間20分かかったが、市長選で1時間の短縮、市議選で2時間の短縮が見込めるという。

 タブレットのレンタル費など、電子投票の費用として約5300万円を見込む。開票作業にあたる職員の数は減るが、投票所で有権者を案内する職員を増やすことから、削減できる費用は投票用紙代など約500万円程度にとどまりそうだという。市選管は「電子投票がさらに普及すれば、導入費を圧縮でき、投票所の人数も減らすことができるのではないか」とみる。

 電子投票を巡っては、2002年に国内で初めて実施されたが、その後、トラブルや費用の問題などがあって普及せず、2017~2023年の実績はゼロだった。2020年に国の技術要件が改定され、タブレットの使用も認められた。2024年に大阪府四條畷市で電子投票が大きな問題もなく実施されると、電子投票を検討する自治体が再び、現れてきた。

 流山市の3月1日現在の選挙人名簿登録者数は17万0725人で、千葉県内7番目の有権者がいる。市選管によると、人口が20万人を超える規模の自治体での実施は、2008年の三重県四日市市以来になるという。

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