人生百年時代を笑いと涙で包む映画「お終活3 幸春!人生メモリーズ」の公開が5月29日から始まり、31日には柏市のMOVIX柏の葉で、香月秀之監督らが舞台挨拶に立った。会場には、映画に出演した柏の女性合唱団「柏プリムラ・エ・コール」のメンバーも駆けつけ、作品に見入っていた。
「お終活」は、橋爪功さんと高畑淳子さんが演じる熟年夫婦が、時々ぶつかりながらもゆっくりと絆を深めていく人気シリーズ。今回は、認知症や子供の結婚をテーマに、温かな人間ドラマをスクリーンに映し出す。高畑さん演じる主人公は合唱団に所属し、そのメンバーとして出演したのが、女声合唱団「柏プリムラ・エ・コール」の約20人の団員たち。今回も合唱のシーンは柏市内でロケがあり、この日の舞台挨拶につながった。
今作では、主題歌「神さまの言うとおり」を、さだまさしさんが書き下ろした。そして、さださんの「精霊流し」「秋桜」「無縁坂」を、高畑さんやエコールメンバーが語りかけるように劇中で歌い、物語を動かしていく。
香月監督は主題歌について「さださんに『大バラードで』とお願いしたが、できた曲は全然違い、クライマックスに『この映画は前向きな映画ですよ』という曲を作ってくれた。やられた、と思った。さださんはすごい人」と明かした。そしてプリムラの合唱については「プロの人が歌うだけでなく、合唱でみんなが歌うということが重要。コーラスは隣にいる人も歌う。そういう歌が、観客に『私たちと一緒だ』と伝わっていく」と話した。
劇中で合唱の指揮をするのは、普段からプリムラの指導をしているバリトン歌手の竹内雅挙さん。竹内さんも舞台挨拶に立ち、「さださんの曲は、合唱曲としては難しい」と解説。それでもメンバーは、撮影の合間に練習し、男声合唱団が到着したら音を重ね、そこに高畑さんたちも加わり、少しでもいい音楽にしようと、みんなで取り組んだという。最後に「これはいいサウンドになる」と手応えを感じた。
映画コメンテーターのLiLiCoさんは第2作に続いて、合唱団メンバーとして出演。柏での舞台挨拶後の取材では、プリムラとの共演について「お終活2でもお世話になっていて、今回、自分の居場所に帰ってきたという感じ。別々に練習をし、『うまく合うかな』と思ったけど、最後にピタッとはまった時には、一緒に力を合わせる仲間なんだと感じた」と語っていた。
エコールは1985年に発足した合唱団。団長の岡田鈴子さん(78)は「第1作に出る時には、映画出演はこれが最初で最後と思ったのですが…。メンバーの中には『冥途の土産が3個できた』と話す人もいる」と笑う。そして「映画出演を経験し、日々の生活に別の花が咲いたような気がする」と話していた。
映画は今作で、高畑さん夫婦の娘がついに結婚するが、香月監督は第4作に意欲をみせる。舞台挨拶の中でも、LiLiCoさんが「ずっと続けてください」と話すと「4にも出てください」と応えていた。
「お終活3」はMOVIX柏の葉のほか、イオンシネマ千葉ニュータウン、イオンスペースシネマ野田などで上映中。



