終戦時の首相、鈴木貫太郎に今、スポットライトが当たっている。日本を終戦へと導いた鈴木は、野田市関宿(旧関宿町)で幼少期と晩年を過ごした。今年8月には、鈴木の魂を伝えるオリジナル劇「永遠の微熱」が、同じく関宿出身の歌舞伎俳優、市川九團次さんの手で、野田で上演される。鈴木の生涯を大河ドラマにしようという署名活動も始まった。
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海軍出身の鈴木は、侍従長時代に二・二六事件で瀕死の重傷を負い、1945年には首相に就任。戦争継続を求める動きと和平交渉を進めようとする動きがぶつかる中、バランスをとりながら戦争を終わらせるために力を尽くした。
その功績を多くの人に伝えたいと動き出した一人が、九團次さんだ。「永遠の微熱」は、現代と鈴木が生きた過去を物語が行き来する。関宿で家業の醤油醸造から目を背ける現代の若者が、鈴木の生き様に触れ、奮起する人間ドラマ。「終戦時の物語は壮大で複雑だが、鈴木を知ってもらい、分かりやすく楽しめる舞台になっている」と九團次さん。
今回の公演は、野田に芸術文化を広めたいと九團次さんが立ち上げた劇団アンチェインの旗揚げ公演にもなる。公演は8月7~9日午後1時から、野田市の興風会館で。

さらに全国に伝えようと動いているのは「大河ドラマ『鈴木貫太郎』を実現する会」だ。前橋鈴木貫太郎顕彰会が中心になり、鈴木にゆかりのある野田市などの自治体も協力、NHKの大河ドラマに取り上げてもらうための署名活動を今年4月から始めた。同会は鈴木の生涯の大河ドラマ化は「日本の近現代史の歩みを振り返り、市民レベルで平和を考える意義のあること」と訴える。
2019年の台風被害で休館中の鈴木貫太郎記念館(関宿)も、再整備の計画が進められており、来年度に着工、2029年3月までのオープンを目指す。これまでより展示エリアが広くなり、企画展を開催できるスペースも予定する。
「永遠の微熱」公演
8月7〜9日午後1時から、野田市の興風開館で。全席自由席で前売り5000円(別途チケット配送手数料500円が必要)、当日券6000円。チケット申し込みは携帯電話からのみで、九團次さんの音声が応対する。公演日によって番号が異なるので要注意。詳細はHPで。

