2022年7月の話題
『東葛の橋めぐり事典』 流山市立博物館友の会が発行
手賀大橋 手賀沼をまたぎ柏市と我孫子市を結ぶ。長さ412m、幅29m。4車線道路が通る。水鳥の羽ばたきをイメージした11連のアーチ橋で、1997年に完成した
地域の歴史を掘り起こして光をあて、研究成果を論文集などで発表している市民団体、流山市立博物館友の会が先月、『東葛の橋めぐり事典』を出版した。東葛6市に点在する計200あまりの橋を収録。会長の竹島いわおさん(77)は「本書を手に、橋めぐりを楽しんでもらえたらうれしい」と話している。
同会が設立されたのは1978年11月。流山市制10周年記念事業として同年6月、郷土資料館(のちに市立博物館)が開館したのがきっかけだった。活動に協力しようと市内在住の文筆家、北野道彦さん(1903~1993年)が呼びかけ7人でスタートした。
掲げた研究テーマは多岐にわたる。「古老からの聞き書き」「流山の事始め調査」「子どもの遊びやわらべ唄」「利根運河とオランダ人ムルデル調査」「俳人小林一茶と東葛」「流山と太平洋戦争」「流山老舗物語」といったぐあい。
研究成果などは当初、会報「におどり」に掲載していたが、1982年に研究誌『流山研究』を創刊。年に1回、さまざまなテーマで200ページ前後の論文集を出版してきた。1991年、第10号を機に『東葛流山研究』と改題し、研究対象を東葛全域に拡大。200~300ページの豪華本となった。
創刊から40年。『東葛の橋めぐり事典』で第39号となる。コロナ禍で発行を1年先送りした。河川橋梁を中心に跨線橋や人道橋、特色がある歩道橋などを取りあげ、地域史の視点から描写するとともに橋の構造なども解説している。
表紙絵は柏市在住の画家、高城久さんが描いた「小山樋門橋」。松戸市を流れる坂川の逆流を防ぐため、1898(明治31)年に建設された県内最古のレンガ水門だ。口絵では2ページを割いて、来春の開通をめざして工事が進む「三郷流山橋(仮称)」を特集した。
竹島会長は「刊行に寄せて」のなかで、次のように書いている。「橋は単に通行の場や構造物だけでなく、地域に住む私たちの日常生活に密着している。100の橋があれば、100の物語がある」
B5判、本文130ページ。1600円+税。購入は、たけしま出版(電話・ファクス04・7167・1381)へ。
SDGs わが街の一歩 持続可能な開発目標18 今、私たちにできること
kamonで夏休み企画展
柏駅南口にある「kamonかしわインフォメーションセンター」では、夏休み企画「今、私たちにできること~麗澤中学・高等学校SDGs研究会の活動を通して」展を8月31日(水)まで開催中。継続的にSDGsに取り組み、大きな成果を上げている同校SDGs研究会(写真・同校提供)の活動紹介や、関連書籍の展示、生徒が講師を務める講演会も開催予定だ。入場無料。
これまで同研究会が3年以上にわたり取り組んでいる小児がん支援のレモネードスタンド活動では、その資金集めとしてフェアトレードコーヒーを販売。自分たちで活動資金を生み出し、持続可能なビジネスモデルを作っている。9時~19時(8月17日休館)。
講演会は8月6日(土)10時~11時。電話先着10名様。申し込み、詳細はTEL:04(7128)5610 kamonへ。
柏市柏出身の写真家「小川兄弟」
大自然の空気を伝える
兄弟写真家の小川元貴さん(右)と晃希さん
柏市出身の兄弟で写真家として活動する「小川兄弟」こと小川元貴さん(38)と晃希さん(34)による写真展「極彩四季」が6月16日から19日までパレット柏で開催され、延べ1029人が来場。全国を旅して撮影された雄大で神秘的な自然の風景の数々に感嘆の声が寄せられた。柏市在住の男性(42)は「冷たくて爽やかな空気感が伝わってくる。写真だけどダイナミックで、思わず見入ってしまった」と絶賛。
普段は人物写真をよく撮るという弟の晃希さんは、勤めていたアパレルメーカーで出会ったカメラマンの影響で写真の世界へ。一方、登山家でもある元貴さんは中学時代に単身で渡米したことがきっかけで旅が好きになり、旅先で撮影した写真を見た晃希さんが「これはすごい。プロとして活動するべきだ」と背中を押した。以来、業界でも珍しい兄弟写真家として活動する。
「撮影時にはその土地のことを知り、『呼吸』を合わせる」と話す元貴さん。「真冬の山など危険を伴う現場で、生きてるって感じがする」と言い切る。晃希さんは「作品にはあえてタイトルや撮影場所は書かない。見る人それぞれが、心の景色と結びつけて想像してくれたらうれしい。今後はその土地で暮らしている人々も撮れたら」と意気込みを語った。
我孫子市6月21日は世界一周の日
日本記念日協会が認定
我孫子・楚人冠記念館で登録証の発表会
登録証を手にする砂川さん(右)と日本記念日協会の加瀬代表理事
記念日の認定などを行っている「日本記念日協会」は6月21日、我孫子市の杉村楚人冠記念館でこの日を「世界一周の日」として認定すると発表した。
この日は1908年、朝日新聞社が主催した日本初の世界一周ツアー「世界一周会」の一行が帰国した日。当時記者だった杉村楚人冠が企画し、引率したことから同館での発表会となった。
申請者は、佐倉市在住で世界冒険社代表の砂川博昭さん(69)。学生時代から旅行が大好きで定年後、世界一過酷と言われるサハラマラソンに挑戦し、完走。2015年には世界一周旅行を敢行。体験記や情報を掲載するサイト「世界冒険者」を立ち上げるなど、海外旅行の魅力を広めるために精力的に活動している。今回の申請はその一環という。「今後は『世界一周大賞』を作り、世界一周を目指す人の背中を押したい」と意気込みを語った。同協会の加瀬清志代表理事は「楚人冠の偉業も、多くの人に知ってもらうべきだ」とアピールした。
松戸市議会議場でコンサート
好評! 市民くつろぎの時間
コンサートの様子
松戸市は市民にくつろぎの時間を過ごしてほしいと、芸術性の高い音楽を提供するシティー・ミニコンサートを開催。20年以上続く人気のイベントだ。コロナ禍での中止をはさみ約2年ぶりの開催となった276回目のコンサートは6月22日、議会議場を会場にピアノデュオとして活動する水村明子さんと西村有紀さんが出演。「10×2の魔法 ピアノ連弾の世界~Vol.Ⅱ」と題し、連弾ならではの力強く息の合った演奏に、約80人の来場者が耳を傾けた。
二人は「久しぶりに二人で音を合わせた時、すごく楽しくて、やっぱりいいなと思った」と話した。これまでに10回以上参加しているという73歳の女性は「とてもよかった。椅子は座り心地がよくて、ここで議論が交わされているんだなと思いました」と笑顔で話した。市担当者は「自粛疲れを癒していただいて、議会を身近に感じていただけたらうれしい」と話した。
キラリ わが街柏で朗読劇 この子たちを忘れない
柏・麦わらぼうしの会公演
貴重な馬装具なども展示
「日本は戦争をしない国でいてほしい」「子どもたちを平和な社会で育てたい」という思いの母親たちが集まり、27年間にわたり広島と長崎の被爆体験を朗読劇で伝えている「柏・麦わらぼうしの会」。今回は、23回目の自主公演として被爆者の手記や詩で構成された朗読劇を開催。柏市立柏第七小学校の児童も参加する。
原爆が投下された直後の広島、長崎の街の様子や被害にあった人々の様子を伝える写真パネルなどの展示コーナーも設置。平和の大切さを考える機会に。
日時/8月6日(土)14時開演
場所/柏市民文化会館
料金/大人999円 小学生~18歳300円 ※未就学児入場不可 ※要予約
申し込みは、TEL:070(1446)7592 同会事務局へ。
野田市野田市新規開発事業 令和3年度採択商品
夢中になる ぶっかけパスタ醤油
しょうゆの街・野田市に、「夢中になるぶっかけパスタ醤油」が誕生した。「夢中になるバウムクーヘン」に続く第2弾だ。神楽坂「わかまつ」秘伝のタレを伝統的製法で再現。和食をはじめイタリア料理、中華、スイーツなどに幅広く活用できる優れもの。
やみつきになる「ぶっかけパスタ」は、茹でたてパスタにオリーブオイルと、夢中になる醤油をかけて混ぜ合わせ、身近な好みの具材をのせるだけで、醤油のほのかな香り立つ上品な一皿ができる。200ミリ㍑詰めで1本800円。化粧箱は別途150円。お求めは、TEL:04(7123)0088ナベテック渡邊さんへ。
★「夢中になるぶっかけパスタ醤油」を読者5名様に。
電話相談生きる支援
相談窓口開設
松戸市は、NPO法人自殺対策支援センターライフリンクと連携した相談事業を実施し、「ひとりで抱え込まずに相談してほしい」と呼びかけている。
▽生きる支援相談窓口(松戸市健康推進課)
TEL:047(703)9293(平日8時30分~17時)