2018年11月の話題
流山市児童文学作家今西乃子さん
11月25日 流山で「命の授業」講演
「未来」を抱く今西乃子さん。「きらら」も一緒だ(大網白里市)
捨て犬を題材にしたノンフィクションを数多く手がけている児童文学作家、今西乃子さんの講演会が11月25日、流山市おおたかの森センターで開かれる。「命の授業」と題した講演は、飼い主に捨てられ、殺処分になっていたはずの愛犬を通して、命や人権などについて考える内容。今西さんは「親子で参加してほしい」と話している。
今西さんを大網白里市の自宅に訪ねると、飼い犬の「未来」と「きらら」が迎えてくれた。2匹とも捨て犬だった。「未来」は右後ろ脚の足首から先がない。右のまぶた、左後ろ脚の指も切断された状態で見つかり、千葉県動物愛護センター(富里市)に収容された。保護犬ボランティアによって引き取られたのは殺処分になる前日だった。
「未来」を散歩させていると、公園で待つ小学3年生ぐらいの女の子がいた。母親が暴力(DV)を受けていたこと、父親は逮捕されたことを「未来」に打ち明け、「未来ちゃんも誰かにいじめられたのね。でも頑張って」と語りかける女の子を見て、今西さんは思った。「未来には子どもの心の傷を癒やし、子どもの中にある優しさを引き出す力があるのかもしれない」
2006年12月、船橋市立三山東小学校で講演したのが最初だった。「未来」との触れ合いを通して、子どもたちに命の可能性や命の輝き、生きていることの素晴らしさを伝えた。以来、「未来」を連れて全国の小中学校、図書館、少年院、刑務所などで「命の授業」を展開。これまでに足を運んだ小中学校は200校を超えた。
「読書介助犬」もやって来る
おおたかの森こども図書館、おおたかの森センター、どんぐり学童クラブが共催する今回のイベント。第2部では「読書介助犬」の体験会が予定されている。茨城県動物愛護推進員で絵本専門士の飯塚みどりさんが、セラピー犬として活躍中の愛犬「ジョン」を伴って来場。犬に本を読み聞かせることで、子どもたちに読書の楽しさを知ってもらう取り組みを紹介する。
今西さんの著書に『読書介助犬オリビア』がある。米・ソルトレークシティー在住の看護師で、読書介助犬の導入を地元の図書館に提案した女性を取材した。この本によって読書介助犬の存在が日本でも知られるようになり、一部の図書館などで同様の取り組みが始まっている。おおたかの森こども図書館でも、来年4月から「わんわん読書会」の名で開催予定という。
午後1~3時。小学生以上の先着百人。参加費無料。11月2日午前10時から電話で受け付ける。問い合わせと申し込みは、流山市おおたかの森センター(TEL04・7159・7031)。
柏市迫力の書道パフォーマンス
県内の6高校書道部が共演
県立我孫子高校の大筆を使ったパフォーマンス
県内の高校書道部による「書のパフォーマンス発表会」が9月30日、柏市のさわやかちば県民プラザで開かれた。昨年までは「ヤングパワームーブメント」の名称で軽音楽、ダンス部門などと一緒に行われてきたが、今年から単独開催となった。
9回目となる今年のテーマは「一致団結~日本の和を広げよう~」。実行委員長の新谷歩実さん(流通経大柏高2年)は、開会式で「書道というとても素晴らしい日本の文化を知ってもらおうと、4月から準備を進めてきた」とあいさつした。
参加したのは我孫子、松戸馬橋、東葛飾、国府台の県立4校と流通経大柏、東海大市原望洋の計6校。各校ともそろいのはかま姿でダイナミックなパフォーマンスを披露し、観客の拍手を浴びた。
最後に6校の代表が力を合わせて大書を完成させる全体パフォーマンスがあった。人気ロックバンド「WANIMA(ワニマ)」の「ともに」に合わせ、「待ち焦がれていた 出逢えてよかった ありがとう」などと歌詞の一部を書き上げた。
我孫子市太陽光で料理 ソーラークッカー大会
10/21(日) 川村学園女子大で
ソーラークッカーを説明する太田安則さん
太陽熱を利用した自作調理器の出来栄えを競う「第2回ソーラークッカー大会」が10月21日、我孫子市の川村学園女子大学で開かれる。災害時の活用とエコライフ推進のため、市内町会の若松地区防災防犯委員会や県立我孫子高校、川村学園などの実行委員会が企画した。
ソーラークッカーは、太陽光を1点に集められるようスチロール樹脂製板材などにアルミ箔を貼り付けて作る反射装置、調理容器などからなる。反射装置が円形のアンテナのようなパラボラ型や箱型、折りたためるパネル型に大別される。
大会ではフォルムの独創性、工夫点に加え、200㏄前後の水をいかに早く沸かすかの「湯沸かし部門」、飯ごうで3合のお米を何分で炊けるかの「炊飯部門」で腕前を競う。
昨年も10月21日、川村学園の大学祭に合わせて開催し、中学生や高校生、一般から10組を超える参加があった。しかし、あいにくの土砂降りで、湯沸かし性能などを試すことはできなかった。
市内若松地区の町会と地元我孫子高校などによる協議組織の取り組みで、昨年から「防災」をテーマにしている。その一環として子どもたちが興味を持ち、楽しみながらできるソーラークッカーに着目した。
実行委の太田安則副会長は「防災にもつながるエコライフの輪が広がることを期待している。今年は晴れてほしい」
という。
問い合わせは我孫子高校内事務局(04・7182・5181)へ。
松戸市ご長寿にカンパイ!
松戸市の立原さん107歳
にこやかに話す立原俊助さん
松戸市松飛台の立原俊助さんは明治44年6月13日生まれの107歳。干支は猪だ。
横浜から娘夫婦のところへ移り住んで20年。部屋にはお気に入りの帽子がいくつも掛けてあり、外出の際の必須アイテムだという。長年連れ添った妻亡き後も、横浜仕込みのダンディさは変わらない。
趣味は畑仕事。土いじりが好きで、ほぼ毎日、朝夕に自宅に隣接する畑に出てナス、トマト、キュウリ、モロヘイヤ、オクラ、カボチャなどを育てている。栽培法や新種の育て方など、家庭菜園雑誌を頼りに研究し、耕運機の操作もパワフルにこなす。
食欲も旺盛で、うなぎやステーキが大好き。月に一度は家族で柏のお気に入りのうなぎ店に出かけるのを楽しみにしている。「タバコと酒は健康のために止めた」と笑顔で話す。
毎朝、朝日新聞と日経新聞に目を通し、社会や経済の動行を注視。「家族の中で一番ニュースのキャッチが早いんですよ」と娘の牧恵さん。株価にも関心が高く、細かく分析して家族に解説してくれるという。自治会の高齢者イベントにも積極的に参加して出会いを楽しむ。好奇心は衰え知らずだ。
孫7人、ひ孫10人、誕生日とお正月には立原さんを囲み、にぎやかな時間を過ごす。元気に、積極的に人生を楽しんでいるご長寿さんだ。
柏市紫雲祭で一般公開 気象大学校の流儀に学ぼう
11月3日、4日 プロフェッショナルな学園祭
気象庁のキャラクター「はれるん」と西尾さん
柏市旭町7丁目、白い丸いレーダー塔が目印の気象大学校(気大)で11月3日(土)、4日(日)、53回目の紫雲祭が行われる。
同校は気象庁の教育・研修機関で、学生は国家公務員でもある全国でも珍しい学校だ。東京ドーム1.2個分の広い敷地内には気象レーダーをはじめ、大気放射観測露場や低温、地震観測などの実験施設も充実。卒業後は各地の気象台に配属され、気象、地震、火山、海洋等の観測、予報、防災、調査、技術開発など、今後の日本の気象を担う4年生までの精鋭60名が学んでいる。
紫雲祭は、普段、立ち入ることができない学校内で行われる貴重な一般公開の学園祭で、今年のテーマは、「プロフェッショナル 気大の流儀」。学生でありながら公務として気象を学ぶプロフェッショナルな学生の日々を、NHKの番組名にちなんでネーミングしたという。
実行委員長の西尾智裕さん(3年)は「気大が一般公開するのは、オープンキャンパスのほか紫雲祭だけ。気象キャスター蓬莱大介さんの講演のほか、低温実験室で作る氷晶や天気図の作成など、気大ならではの実験や体験ができるので地域の方々に親しんでもらいたい」と多くの方の来場を呼びかけている。
詳細は、ホームページwww.mc-jma.go.jp/personal/shiunsai/で。
柏市「近助」で災害に備える
柏たなかで防災街びらき
火元に向けて消火器を噴射する参加者たち
柏市にある戸建て住宅地「パレットコート柏たなかエヴァーシティ」で、有志住民による防災街びらきイベントが9月8日、柏たなか第一公園で行われ、分譲地とその近隣住人約200人が参加した。
同エリアでは街づくりサポーター制度を導入し、15世帯25人を中心に月1回程度、サポーターミーティングを行い、防災について学びながら「ご近助コミュニティ」づくりに取り組んでいる。今回、ポラスグループの「中央グリーン開発」(本社・埼玉県越谷市)と(一社)減災ラボの協力を得て防災イベントを開催。子どもたちも参加した消火器体験、親子水バケツリレーなど、参加者は楽しみながら有事に備えた防災・減災を学んだ。サポーターで結成した「エヴァーシティ減災ボーイズ&ガールズ」による「減災パスタ」や、減災ラボによる「おいしいミニ炊き出し」の実演ワークショップも好評。エヴァーシティ管理組合理事長の高木誠さんは「江戸時代の長屋のような絆で安全、安心な街づくりを目指したい」と防災への第一歩を踏み出した。
柏市女性がん患者に寄り添う
レディースセンター柏にオープン
柏にある国立がん研究センター東病院は9月19日、国内のがん専門病院初のレディースセンターを開設した。これに先立ち「女性看護外来」が8月から稼働している。
同センターは、診療科以外の専門職も含めたチームで、女性がん患者の悩みに寄り添いながら支援する。がんセンター東病院内組織としての位置付けで、特定のがんに限らず、幅広い年齢層の女性がん患者を対象にする。
開所式で秋元哲夫センター長は、「女性特有の疾患に寄り添う、国内初の卓越したサポートシステムとして寄与していきたい」と抱負を述べた。大津敦病院長は「がんは6割から7割までが治る時代。治療しながらそれぞれの患者が社会復帰、普通の生活を送れるよう、丁寧に対応したい」と話した。専従看護師の千葉育子さんは女性の立場から、「がんは治療だけでいいの?と問いたい。深刻な妊孕(にんよう)性相談や自分のがんの子どもへの伝え方、治療に伴う皮膚の荒れや変色、副作用など、多くの悩みを抱えている女性がん患者を支えるための最適なセンターでありたい」と幅広いサポート体制で女性に寄り添った支援を目指している。
センター開設に合わせ、同病院1階に、患者同士の交流などでからだや心の負担を和らげられるよう患者サロンもオープン。男性も利用でき、定期的にカバーメイク教室や、肌と爪のケア教室、薬の副作用を学ぶ教室なども実施。参加は無料(膵がん教室のみ、参加料100円)。教室開催は東病院ホームページ「患者教室のご案内」で確認できる。
美味多彩松茸ご飯をプロが伝授
調理師目指す中学生 野田で体験
野田市にある野田鎌田学園高等専修学校(堀糧成校長)は、調理師免許と、あずさ第一高校の卒業資格が同時に取れる学校だ。将来の調理師を目指す中学生を対象に9月25日、体験入学が行われた。
この日、21人の中学生が参加し、プロの指導で、秋の味覚「松茸ごはん」「秋野菜の牛肉五色巻」「茶碗蒸し」の3品の調理に挑戦。宮川秀治副校長は、実習の前に「料理のプロとは美味しい料理を作れて当たり前。そこに素材の処理や盛り付けなどの感動を呼ぶ付加価値をつけることでお客様から代金をもらえるのです」と話す。プロならではの手つきに真剣な眼差しを注ぐ参加者に、宮川先生の軽妙なトークで緊張がほぐれる。実習の指導補助にあたった在校生が調理のポイントをメモする姿に、料理人を目指す人としての情熱も垣間見られた。
料理好きの中学生たちは、教わったことを一つひとつ丁寧に実践し、美味しそうな秋の味覚が完成。最後に松茸、和牛を使った肉巻などの料理を試食し、香り豊かな秋の味覚を堪能した。調理を見守った宮川先生は「料理の世界は厳しい世界です。だからこそ、しっかり学んで美味しい料理で人を喜ばせられるようになって欲しい」と結んだ。食の重要性と喜びを伝える調理師が、ここで育っている。
美味多彩自家製蜂蜜メニューを提供
谷津干潟自然観察センター
習志野市谷津干潟自然観察センターにあるレストラン「カフェ オアシス」で、自家製蜂蜜をかけて食べる「バゲットのフレンチトースト」(税込み500円)が好評だ。
卵、牛乳に漬け込み、しっとり焼き上げたフレンチトーストに蜂蜜をかける。蜂蜜は花の香り、甘みがマイルドな春取り、香りが強く、味も濃い夏取りの二種類あるが、夏取りが使われている。バニラアイスとラズベリーなど3種のベリーが添えられ、甘みと酸味のバランスもいい。
環境学習の一環で今年3月から谷津干潟公園内に巣箱を設置。取れた蜂蜜を活用し、8月からメニュー化した。クラッカーに春取り、夏取りを選んで付けて食べる別メニュー(同100円)もある。
同センターのカフェチーフ、佐藤加代子さんは「10種類以上考えた中から、蜂蜜の良さを引き出し、家庭で作るのには手間暇がかるものを選びました」という。
オアシスのみは入館無料。問い合わせは同センター(047・454・8416)へ。
エンタメ招待席バンドネオン奏者・小松亮太
タンゴスペシャルライブ
高校時代より才能を発揮し、伝説的歌手である藤沢嵐子の91年のラスト・ステージではバンドネオン・ソロで伴奏を担当。両親ともタンゴ奏者であり、母親はタンゴ・ピアニスト小松真知子。14歳でバンドネオンを独学で始め、16歳からカーチョ・ジャンニーニに師事、日本のタンゴ界を牽引する若きリーダーだ。2018年度より洗足学園音楽大学客員教授となる。海外アーティストとの公演も重ね、世界で活躍する演奏を間近で感じてみませんか。
日時/11月4日(日) 18時30分開演 ※入場整理番号付き
場所/スタジオ・ウー(柏1―5―20)柏駅東口徒歩2分
料金/予約=6000円、当日=6500円 ※共に要別途ドリンク代
申し込みは、TEL04(7164)9651同スタジオへ。
★読者4名様ご招待
ご希望の方は、住所、氏名、年齢、職業、電話番号、今月の紙面についてのご意見ご感想を書いて、〒277-8691柏郵便局内私書箱46号朝日れすか「タンゴライブ」係へ。当選者に招待券発送。※ペアチケットではありません。
エンタメ招待席ASA無声映画上映会
活弁・映画券付きで参加費500円
ASA朝日新聞販売所主催で話題の「活弁による無声映画上映会」を2カ月ごとに柏のキネマ旬報シアターで開催。
11月11日(日)は、「目が廻る(ロイド)」「キートンの警官騒動」の2本を上映。14時30分開演予定。入場料は、同映画館のASA特別鑑賞券付きで500円。上映前の「天声人語の音読体験」は声を出すことで脳が目覚め、認知症予防になると好評だ。
★11月11日(日)の上映会に れすか電話先着10名様受付
上映会に参加ご希望の方は、TEL04(7143)4021朝日れすか編集室へお申し込みを(平日10時~17時)。
エンタメ招待席流山・真澄農園で
竹・藁(わら)細工講習会
竹と藁、身近な資源を使って生活の道具を作る講習会が真澄農園で行われる。伝統的な智恵と文化を現代生活にも取り入れてみよう。
◆竹細工①
【六つ目手提げ籠】
日時/11月17日(土)・18日(日) 10時~16時
講習料/9000円
定員/15人程度
持ち物/剪定ばさみ、霧吹き、小刀、千枚通し
講師/稲垣涼氏(涼風籠屋)
◆竹細工②
【竹ひご作り】
日時/11月17日(土) ①10時~12時 ②13時30分~15時30分
講習料/2000円(竹割り包丁貸出800円)
定員/各回10人
【四つ目平ざる編み】
日時/11月18日(日)10時~16時
講習料/6500円
定員/8人
※講師は両日勢司恵美氏(籠屋)
◆藁細工のお正月飾り
日時/11月17日(土)・18日(日)
①基礎編10時~12時②応用編13時30分~15時30分
講習料/各回6人
持ち物/はさみ
講師/山本あまよかしむ(草文化研究家)
場所は、流山インターそばの真澄農園。お申し込み、お問い合わせは、TEL04(7159)5328 有機無農薬野菜・自然食を扱う八百屋「真澄屋」まで。
簡単!エコクッキング91
煮干し出汁で味噌汁
料理・写真 大瀬由生子
お鍋に煮干しをポンといれて出汁をとり、そのまま煮干しも食べてしまう〜まさにエコ!
先人たちの知恵を活かした調理法。忙しい暮らしにも気軽に取り入れて。
〈材料〉4人分
水…………………600㏄
味噌………………大さじ3
煮干し………………大5尾
豆腐……………………1/2丁
なめこ…………………50g
長ねぎ…………………3㎝
〈作り方〉
①煮干しの頭とはらわたを手で取り除いたら、4つにちぎる。
②鍋に分量の水を入れ、煮干しをつけておく。
③豆腐を2㎝角に切る。
④長ねぎは小口切りにする。
⑤鍋に火をかけ、沸騰したら火を中火にして、5分煮て香りがするまでしっかりとだしをとる。
⑥豆腐となめこを入れて再び温まったら、味噌を加える。
⑦お椀に盛り、❹の長ねぎをのせる。
エコポイント=出汁をとり、その煮干しも具として頂くことで、ゴミも少なく、栄養価も上がります。