2017年3月の話題
我孫子市新春マラソン中央学院大学
箱根駅伝メンバーが先導
第29回我孫子市新春マラソン大会が1月22日、湖北台中学校を発着するコースで開かれた。9部門31種目に約2000人が参加し、青空の下で健脚を競った。市内にキャンパスを置き、箱根駅伝で総合6位と3年連続でシード権を獲得した中央学院大学の駅伝部員が、中学生の部などのペースメーカーを務めた。
小学生1・5㌔、中学生3㌔の総合3位までの成績は次のとおり。
▽小学生男子 ①秋山壱期(高野山)4分56秒②安武克(根戸)4分57秒③興野晶洋(湖北)4分58秒
▽小学生女子 ①和田水希(我孫子四)5分07秒②原有彩(根戸)5分09秒③武藤由依(チーム柏)5分14秒
▽中学生男子 ①野島健太(白山)8分58秒②野島悠太(同)9分16秒③親里海輝(同)9分28秒
▽中学生女子 ①藤村優李(湖北)10分18秒②江森南月(我孫子)10分28秒③岩戸優香(湖北)10分29秒
「いい思い出になりました」 双子の海老澤剛・太兄弟
中学2~3年のペースメーカーを務めた中央学院大駅伝部員の中に、海老澤剛選手=写真右=の元気な姿があった。1年生から箱根駅伝に出場し、2年生の時は花の2区を走ったエース格だが、今回は故障の影響などもあって箱根メンバーの10人に入れなかった。
双子の弟、太=写真左=は3年連続で7区を任された。川崎勇二監督の親心なのだろう。剛を給水係に指名した。
「お前に任せたぞ」。剛は涙をこらえることができなかった。太は「兄の分まで」と力走。区間6位の好成績で最後の箱根を駆け抜けた。剛から届いたメールには「ありがとう」とあった。
卒業後は二人とも実業団で陸上を続ける。ずっと一緒だった二人が、初めて別々の道を歩み始める。この日は肩をならべて中学生ランナーを先導した。「楽しかった。最後は一緒に走ることができた。いい思い出になりました」。剛の言葉に太が大きくうなずいた。
流山市「次の50年」へ決意新た
流山市制50周年で記念式典
市初の名誉市民、故後藤純男さんの妻恂子さんに名誉市民証を贈る井崎義治市長
流山市の市制施行50周年記念式典が1月21日、市文化会館で開かれた。市民ら約600人が半世紀の歩みを振り返り、今後の発展や街づくりへの思いを新たにした。
式典で井崎義治市長は「次の50年を見据え、住み続ける価値の高い街づくりに18万市民とともに挑戦していく」とあいさつ。同市初の名誉市民で、昨年10月18日に亡くなった日本画家の後藤純男さん(享年86歳)の妻、恂子さんに名誉市民証を贈った。
続いて50周年功労者の表彰があり、さまざまな分野で活躍する市民193人、60団体に感謝状を贈呈。最後に市制50年の歩みを記録した記念映像が上映された。
4万人から18万人へ
1967年(昭和42年)1月1日、当時の流山町が県内で20番目の市となった。人口は4万2649人だった。東京のベッドタウンとして発展し、1999年6月に15万人を突破。2005年8月のつくばエクスプレス開業で人口増のスピードが加速し、昨年12月3日に18万人を超えた。
同市は「母になるなら流山市」のキャッチフレーズを掲げ、子育て世代の転入を促進してきた。想定を上回る人口増が続き、小学校の教室や学童クラブ、認可保育園などの整備が急務となっている。
なかでも、つくばエクスプレス沿線の「流山おおたかの森地区」はマンションや戸建て住宅の建設ラッシュ。従来予想していた以上の児童数増加が見込まれるため、おおたかの森小・中学校の教室増設に加え、小学校を新設する方針を決めた。
松戸市全国少年少女チャレンジ創造コンテスト
3年連続で発明協会会長賞
チーム「茘枝(ライチ)」の(左から)白石大策君、高橋響乙君、渡辺敬仁君
小中学生が科学工作のアイデアを競う第7回全国少年少女チャレンジ創造コンテスト全国大会で、松戸市少年少女発明クラブのチームが3年続けて銀メダルで最高賞の発明協会会長賞を受賞した。
コンテストには全国で640チームがエントリーし、地区予選を突破した60チームが11月26日に東京工業大学であった全国大会に出場した。予選の上位20チームが決勝に進出し、金メダルの文部科学大臣賞など2賞と、銀メダルの発明協会会長賞など9賞が決まった。
同クラブは第1回コンテストから参加している。今回は2チームが松戸地区大会を突破し、全国大会でも決勝まで勝ち進んだ。発明協会会長賞を受賞したのは、高橋響乙君(八ケ崎小4年)、白石大策君(殿平賀小3年)、渡辺敬仁君(横須賀小3年)のチーム「茘枝(ライチ)」。高橋君は前回も同賞を獲得しており、2年連続の喜びとなった。
3人は「松戸の梨」をテーマに3台のからくり山車を制作した。太鼓と鈴のにぎやかな「おはやし」が流れるなか、12体の人形が踊り、コマが宙で回転し、梨が割れたり、飛んだり、回ったりする仕掛けを考案した。人形の頭はチーム名のライチを「にかわ」で接着したという。
同クラブは1987年に結成された。土曜午後、日曜午前の2コースがあり、市内の小学3年~中学2年の約70人が参加。JR新松戸駅近くの新松戸未来館でペーパークラフトや、モーターを使ったレーシングカー制作などの工作を行っている。
指導は中学校の理科教諭や、クラブ員OBの学生ら。松戸に本社があるマブチモーターをはじめとする地元企業も教材提供などの支援を惜しまないという。
我孫子市防災 明日への備え 消費生活展にぎわう
東日本、熊本地震から見えたこと
熱心にパネルに見入る取手からの参加者
「明日への備え~熊本地震で見えたこと~」をテーマに、第41回我孫子市消費生活展(我孫子市・同実行委員会主催)があびこ市民プラザで2月4日、5日の2日にわたり行われ、大勢の市民が防災の大切さを痛感した。
まもなく6年を迎える東日本大震災の時に大きな被害を受けた同市は、今なお、復旧、復興に向けて取り組み中で、昨年4月に発生した熊本地震の甚大な被害の様子から、備えの重要性を改めて考えたいと開催。
今回は、8団体が9ブースで災害予防と被災時の対処についてパネルなどを使って分かりやすく展示紹介のほか、ゴミ袋を使った雨具や、新聞紙でのスリッパ作りなどのワークショップも好評。とくに、地震を感知すると自動的にブレーカーが落ちて電気を止め、停電から復旧した時の通電による電気火災などの予防に役立つという「感震ブレーカー」に注目が集まっていた。
非常用持ち出し袋のイラストには、石けん、ドライシャンプー、マスク、歯みがきセット、発電機つきラジオなどのほか、お薬手帳、お金、住所録などが細かく描かれ、うなずきながら見入る人が多かった。ペットボトルを利用して、粉石けんにぬるま湯を加えてよく振り、使いやすくするプリプリ石けん作りをしていた60代の女性は、「新しい情報や智恵が得られるので楽しんでいます」と、積極的に体験と取り組んでいた。見落としがちな災害時の健康ケアの方法や被災すると最低1週間は調理不能になるので、水の準備と共に乾燥野菜なども役立つという情報に感心しきりの人も多く、各ブース担当者は防災の智恵と工夫を熱心に伝えていた。
船橋市初代ふなばしお店グランプリ
御菓子司 扇屋・菓子工房アントレ受賞
船橋市初の、ふなばしお店グランプリ2016(同グランプリ実行委員会主催)の表彰式が1月17日に同市役所で行われ、商品・サービス部門、店舗デザイン部門のグランプリ各1店と準グランプリ各4店に記念品が贈られた。
応募は、商品・サービス部門に32店、店舗デザイン部門に12店。商品サービス部門グランプリに輝いた創業50年の御菓子司扇屋(船橋市松が丘)は、地元産梨や小松菜を使用したお菓子や、船橋の郷土芸能を反映させた独自の商品に取り組んでいる。
店舗デザイン部門のグランプリは、建物自体がお菓子のギフトボックスに見立てられ、アルミのリボンが可愛らしい菓子工房アントレ(船橋市海神)。1971年に創業し、2代目オーナーシェフの高木康裕さんは「賞をもらい身が引き締まる思いです」と話し、「船橋を盛り上げていきたい」と地元愛にあふれている。
柏市高齢者の交通事故防止
教習所で講習会、実技研修も
自動車実技運転で、教習所指導員(右端)の説明を聞く受講者
高齢者の交通事故を減らそうと柏市は1月30日、65歳以上の市民を対象にした交通安全講習会を柏南自動車教習所で開いた。教習所での講習会は初めてという。高齢ドライバーの関心は高く、午前と午後の部各30人の定員に対し計86人が参加を希望し、抽選で受講者を決めた。
午前の部は8時50分にスタート。65~82歳の受講者30人のほか、抽選に漏れた3人も見学した。柏警察署交通課による交通事故発生状況と高齢者の事故防止対策の説明に続いて、実技研修があった。
同課によると、2016年に市内で発生した交通事故は1238件。事故の原因となった第1当事者は、65歳以上が263人と事故件数全体の約21%を占め、最も割合が高かった。
実技研修では、3班に分かれて「自動車運転実技」「車両特性の体験」「道路横断の体験」を巡回。教習所内を車で走行しながら、子どもの飛び出しなどを想定した安全確認の重要性や危険回避の方法を確認したり、車の死角や内輪差による巻き込み事故のこわさを学んだりした。
受講者の一人、鈴木貞子さん(67)は運転免許証を取得して30年。通勤や買い物などで車をよく運転するため、高齢者がブレーキとアクセルを踏み間違えて加害者となるニュースが気になり、講習会に参加したという。
「私自身、反射神経の衰えを感じる」と鈴木さん。「安全運転を心がけよう。講習会に参加して改めてそう思いました」
市交通施設課の交通安全・計画担当者は「講習会で学んだことを地域に持ち帰り、交通安全への意識を広めてほしい」と話していた。
柏市子育て支援の輪広がる
柏ではぐはぐミーティング
子育て先輩の男性も交えたテーブルで自由に意見交換
柏市こども部子育て支援課は、「育む」や、英語の抱く抱きしめるを意味する「hug」から子育ての合言葉「はぐはぐ」を作って支援に取り組んでいる。
はぐはぐ仲間が出会い、つながる場として「はぐはぐ仲間ミーティング2017」が1月28日、パレット柏で開催され、子育てへの思いを探り、語り合った。
同会場のオープンスペースに設けた出会いカフェ「はぐはぐ」では、「今本当に必要な子育て支援って?」をテーマに、コーヒーやお茶を飲みながら話が弾んだ。
4つのテーブルに各4、5人ずつが集い、卓上に広げた大きな紙に、気になる意見を自由に書きとめながら進行。途中でテーブル間を移動し、新しい顔ぶれで意見交換。
子育て中ならではの悩みの中には、「子どもの声がうるさいという声がきつい」と吐露する母親や、幼稚園バスの送迎時に、情報交換を含めておしゃべりしていると冷たい目で見られてしまうらしく、「柏は許容範囲が狭い」という感想も聞かれた。
「子どもが多少うるさくしても大丈夫よ」と声をかけてもらえると、親として精神的負担が軽くなるのにという声や、市川市では保育モールのような場所が充実しているので柏もそうなってほしいなど、様々な意見が活発に交わされた。2歳の男児と一緒に参加した生子真由美さん(35)は、「子育て中は自由に話せる場所が限られるので、人と人とのつながりを見つけられる場所がもっとあればいい。世代が異なる人に田舎料理など懐かしい味を教えてもらえたらうれしい」と、子育て中でも多くの人との出会いとつながりを求めていることを語った。また、「子育て支援の情報が思ったより入手しにくい」という声も多く、行政や支援団体の情報発信方法に工夫が求められた。