2012年8月の話題

過去の話題一覧

放射能対策の現場から(1)最前線で奮闘中! 英知を集め、ふるさと再生へ

東京電力への放射線関連賠償請求額

 あの日から1年4カ月。美しい関東平野の大地にも降り注いだ放射性物質との闘いは、始まったばかり。東葛各市に開設を余儀なくされた「放射能対策室」の現場を取材。今後の課題もみんなで共有し、共に立ち向かってゆきたい。
未来を担う子どもたちのために、英知を集めて再生したふるさとをバトンタッチしよう。打つ手は、きっとある。

放射能対策室 各市の取り組み

我孫子市

 我孫子市は液状化で布佐地区が被災しており、放射能対策との並行には苦心しながら、昨年6月から教育施設を中心に測定と除染を開始。給食や生産物の測定のほか、市民が持ち込む食材の測定も行っている。また、市民の内部被曝測定の費用助成もスタート。
市民向け除染マニュアルはホームページ上で公開。自治会の要請があれば市職員が指導にあたる。市内で530kmにもなる側溝の除染は重要課題。また、剪定した枝や草などの混入がごみの焼却灰の放射能濃度を上げてしまうので分別の徹底をアピール。市民の理解と協力を求めている。

【除染状況】
西部の線量が比較的高く、当初は0・5マイクロシーベルトほどの数値が出たが、今は0・3マイクロシーベルトほどに収まっている。小学校は国の基準の半分以下にまで抑えた。8月中には教育施設の除染を完了。7月からは民有地の除染申し込みも受付中。
TEL 04(7185)2495

松戸市

 昨年9月1日に松戸市放射能対策協議会を設置。以後、環境計画課内に放射線担当を組織し今年1月に放射能対策室、4月に放射能対策課を設置。空間放射線低減対策、食品安全、健康管理、廃棄物処理の4テーマを柱にした「松戸市放射能対策総合計画」策定に向けタウンミーティングを10回行い、6月5日に同計画を策定。不安を解消し、安心・健康的な日々を送れるまちを目指し取り組んでいる。

【除染状況】(6/25現在)
(1)公園・緑地…352件のうち、第一段階(砂場、遊具下など)は一部を除き実施済み。第二段階(広場など)147件で実施済み。8月末までに完了予定。
(2)学校・保育所等…152件中57件で実施済み。8月末までに完了予定。
(3)民有地…住宅の除染作業を開始予定。測定・作業申請を7月末頃から受け付け開始。
TEL 047(704)3994

野田市

 野田市では放射線対策室は設けず、環境保全課が中心となって各部署が連携、除染や食品の放射線量の測定を行っている。原発事故直後から対応を始め、国より厳しい「測定高5cmで0・23マイクロシーベルト」を市独自の基準として除染作業を行い、約500カ所の公共施設のほとんどで市の基準をクリア。ホームページで見やすいマップを作成し、公開している。

【除染状況】
子どもたちが利用する学校や保育所、公園等を最優先に取り組み、24年3月までにおおむね除染を終了。4月以降はすべての公共施設に拡大し測定・除染を実施。
南北に長い野田市は、南側の地域の線量がやや高いため、4月から取り組んだ民有地の測定、除染については、市の南側を優先して対応。6月末現在、約4200世帯が測定を希望。シルバー人材センターなどへ委託し、24年度中の除染完了を目指している。
TEL 04(7123)1753

柏市

 柏市では昨年8月に対策室を設置。計測はすでに6月から実施していた。保育園や小学校、公園の除染を優先し、順次中学校でも実施。各学校の採取土壌については今後30年間保管台帳に記録。子どもを持つ親から早期の除染対策を求められていることもあり、町内会などへの声かけを通して市民と協力して進めたい。今後は、除染した土の保管場所が大きな課題になってくる。
現在、市役所や近隣センターで放射線関連の小冊子を配布中。かしわ祭りで農産物に関する放射能情報誌配布。

【除染状況】(6/11現在)
小学校41施設中16校が除染済み、工期決定施設は13校、今年8月までに残り12校の予定(新設1校除く)。詳しくはHPで公表。
TEL 04(7168)1036

流山市

 昨年8月、環境部環境政策課内に放射能対策室を設置。今年2月に「流山市除染実施計画」を策定、平成23年度~平成25年度の期間ですべての除染を完了させる。子どもが多く利用する施設では、高さ1m(小学校以下50cm)毎時0・23マイクロシーベルト未満の国の指針に加え独自に高さ5cmで基準値未満になるよう対応している。

【除染状況】(7/2現在)
(1)公園…全カ所の測定を実施中。基準値以上の公園は、10月末までに除染作業を完了。
(2)学校等子どもが多く利用する施設…現在除染作業中。8月末までに除染作業を完了。
(3)民有地…中学生以下がいる世帯2330件、一般世帯1534件から測定の申請。うち1884件が測定終了。雨どい下など1カ所でも高さ1mで基準値以上が確認された要除染世帯は全体の約36%。9月から除染作業を開始予定。
TEL 04(7168)1005

鎌ヶ谷市

 鎌ケ谷市では、昨年6月から独自に、市民と協働で除染実験を始めるとともに、継続的に放射線量を測定。同年9月に市民生活部放射線対策室を立ちあげた。 現在、保育園や小中学校の給食について、毎月10品目を選んで測定し、HPで数値を公表。市民から食品検査の持ち込みは300件に達している。今後は放射能汚染に関する講演会なども開催し、平成27年まで線量のモニタリングを行う予定。

【除染状況】
全部の保育園・学校の除染を昨年7月から2回実施。現在は基準値以下を保ちながら、施設内のホットスポットの除染を繰り返すなど、経過を観察中。民有地については希望者へ除染方法を指導したり、スコップなどの道具を貸し出し、市職員も参加しながら積極的に除染作業を行っている。
TEL 047(445)1141

印西市

 印西市では昨年9月12日に放射線対策室を立ち上げた。空間放射線量の測定は公園、学校など約200カ所で実施。農産物は出荷前に測定。

【除染状況】
子どもへの影響を配慮することに重点を置き、公立の幼稚園、保育園は昨年度終了。公園は昨年から実施し来年度終了予定。学校は昨年度に2小学校運動場が終了予定。他の小中学校は今年度中に完了予定。民有地に関しては準備中。表面を削り取った土は各校内に埋めて仮り置き。
TEL 0476(42)5111

(上段左から)
我孫子市   放射能対策室         宮田幸雄室長
松戸市     環境担当部放射能対策課 江部昭夫課長
野田市     環境部環境保全課      山下敏也課長
柏市      放射能対策室        染谷誠一室長
(下段左から)
流山市     放射能対策室         田中圭二室長
鎌ヶ谷市    放射能対策室        右京信治室長
印西市     放射能対策室        齊藤利裕室長

好評! 柏版オープンガーデン美しい庭づくりで街を彩る 地域共有財産へ「カシニワ」制度

丹精こめて育てたガーデンを地域のみなさんに開放する峯村さんご夫婦の写真

丹精こめて育てたガーデンを地域のみなさんに開放する峯村さんご夫婦

 薫風さわやかな季節、柏市のカシニワ制度に登録する28軒のオープンガーデンが見ごろを迎え、丹精込めて育てられた美しく個性豊かな庭が、柏の街をカラフルに彩った。
柏市では、市全域を対象に平成22年からカシニワ制度を開始。使われていない空地や、樹林地などを市民団体が手入れをして一般に利用できるようにしたオープンスペースや、一般公開可能な個人宅を「カシニワ=かしわの庭(地域の庭)・貸す庭」として登録し、地域の魅力向上や交流の場になるよう取り組んでいる。 現在、市内の13団体と、個人宅28軒が参加。6月4日に登録したばかりの豊四季の峯村ひろ子さん(63
)と一夫さん(66)ご夫婦宅は、イングリッシュガーデン風をテーマに、オールドローズやハーブ、やまももなどが楽しめる。「朝晩、庭の手入れをするのが日課。バラだけでも40種類、一人ではできないから夫と一緒に作業しているんですよ」と笑顔で話すひろ子さん。早くも多くの人が来訪。「参加したことで、どんどん新しい輪が広がってきました」とにっこり。
同市のホームページでは、美しい写真とともに公開の日時など詳しい情報を提供している。制度のお問い合わせは、TEL 04(7167)1148 柏市公園緑政課まで。

目指せ! 甲子園千葉ロッテ清田選手から球児たちへ応援メッセージ

清田育宏選手の写真

 プロ野球千葉ロッテマリーンズに入団3年目、若手の有望株として活躍をみせる清田育宏選手は鎌ケ谷市出身、わが街のヒーローだ。
市立柏高校3年の夏、甲子園出場をかけた県大会では、惜しくも準決勝で敗退。「甲子園に行けるものだと思っていたから、負けて悔しかったことを覚えている。その帰り道、部内で禁止していた炭酸を仲間と一緒に飲んだこともありましたね」と笑顔で振り返ってくれた。当時は、「何よりもチームメイトに負けるのが嫌だった。だから自分が納得いくまで、たくさん練習しましたね」と人一倍練習に励み、努力を重ねてプロへ。
後輩球児たちへは、「ユニフォームを真っ黒にして思う存分やってほしい。自分からうまくなりたいと思えば成長も速い。全力で楽しんで、大きくなったら僕と一緒にプレーしましょう!」とエールを贈ってくれた。

松戸で親力アップ! 高校生が挑戦 赤ちゃんとのふれあい体験

赤ちゃんを抱き、笑顔でふれあう高校生(松戸向陽高校で)の写真

赤ちゃんを抱き、笑顔でふれあう高校生(松戸向陽高校で)

 松戸市子育て支援課親力支援担当室主催の「高校生と赤ちゃんのふれあい体験」が6月の6日間、県立松戸向陽高校で行われ、同校の2年生が赤ちゃんとの交流を楽しんだ。
取材の日は、男女40名の生徒が、生後5カ月~1歳6カ月未満の19組の親子と6グループに分かれ、手遊びやミルクの与え方などを体験。保護者から出産当時の写真を見せてもらったり、赤ちゃんを挟んで会話も楽しそう。中には、泣きだした赤ちゃんを抱いて汗びっしょりであやす生徒の姿も。同校教頭の村瀬繁義先生は、「この日のために赤ちゃんの人形を使っての勉強や、助産師さんを招いて講演会も行いました。このふれあい体験で命の大切さ、将来親になる生徒たちに少しでも親力をつけてもらえるといいですね」と目を細めた。
およそ50分間の交流を終え、眞子ちゃん(7カ月)のママ岩城史己さん(37)は、「赤ちゃんも私も、素敵な一日を過ごさせてもらえました。男子学生もとてもよく接してくれました。是非、今から育メンを目指してくださいね」とうれしそう。初体験だという2年生の白石和弥さんは、「赤ちゃんを抱かせてもらって、一人ひとり違うんだなあと実感しました。今日は、とてもいい体験をさせていただきありがとうございました」と充実感にあふれていた。

柏で市民の不安軽減に一役 内部被ばく検査所オープン

リラックスしてホールボディカウンター(WBC)に座るだけで、あっという間に検査終了!の写真

リラックスしてホールボディカウンター(WBC)に座るだけで、あっという間に検査終了!

 6月11日(月)、柏駅東口近くに、放射能による内部被ばく検査を行う民間検査機関「放射能プレミアムドックセンター柏」がオープン。県内で初めてのこの検査機関は、低被ばくの長期にわたる放射能の体内蓄積に対する住民の不安軽減に向け、気軽に立ち寄れる機関として期待される。
約10日間で56名の受診があり、うち、子どもは39名で、いずれも基準値以上は検出されていない。検査は雑誌を手にリラックスした状態で約10分、あっという間に終了。
「今後の継続的な被ばく管理促進へ向けてのデータ取り込みという意味でも、行政機関と連携を図って促進できれば」と同センターの佐伯康雄氏。現在、我孫子市では、妊婦や高校生以下の子どもを対象に、検査費用1人6300円のうち3000円を助成。営業は10時~17時。月休。
申し込みは、TEL 03(5795)1840 同東京事務所へ。

朝日れすか ふれあい企画 参加者募集見つけよう! 育てよう! 暑さに負けない好奇心

(A)俳句教室

構師の研生英午さんの写真

構師の研生英午さん

 俳句をもっと身近にたのしみませんか? 五七五の短い言葉の中で深い感情や時の流れを表現する楽しみは格別。
最近は幼稚園で言葉遊びに取り入れたり、携帯で自作を披露して交流を楽しむ若者も増えています。語りが増え、頭の回転も早くなると好評。
本紙で人気の「れすか句会」の選者、研生英午さんが、初心者にもわかりやすく手ほどきします。

参加費/中高生の部500円、一般の部1000円
定員 各10名

(B)創作童話教室

構師の緒島英二さんの写真

構師の緒島英二さん

 自分だけの童話作りをしてみませんか? 朝日れすかの人気コーナー「読者投稿オリジナル童話」の作品選考と寸評でおなじみの児童文学作家、緒島英二さんが、創作のポイントや書き出しから仕上げまでを丁寧に手ほどきします。感想文の書き方など、夏休みの宿題にも役立つ内容に。

参加費/中高生の部500円、一般の部1000円
定員 各10名

涼を求めて涼を求めて

~花火~

松戸花火大会

 8月4日(土) 19時15分~20時20分、松戸市の江戸川河川敷(松戸市立図書館本館先)で。雨天時11日(土)に順延。
詳細は、TEL 047(366)7327 松戸市商工観光課へ。

流山花火大会

 8月25日(土) 19時15分~20時30分、流山市流山1丁目~3丁目地先江戸川堤で。雨天・荒天時9月1日(土)に順延。
詳細は、TEL 04(7158)6111 同事務局へ。

~祭~

柏まつり

 7月28日(土)・29日(日) 13時~20時、柏駅東西中心街で。
 詳細は、TEL 04(7162)3315 柏市商工会議所内柏まつり実行委員会へ。

あびこカッパまつり

 8月25日(土)、我孫子駅南口駅前大通り、公園坂通り、手賀沼公園で。雨天時26日(日)順延。
 詳細は、TEL 090(6196)6514 同実行委員会へ。

野田みこしパレード

 7月28日(土) 15時30分~21時30分、野田市本町通り、けやき夢ロード、旧共楽館通り、坊山通りの一部で。「雨蛙みこし」や「獅子みこし」などユニークみこしもお楽しみください。
 詳細は、TEL 04(7122)3585 同事務局へ。

野田夏まつり踊り七夕

 8月4日(土)・5日(日) 14時~21時、野田市本町通り周辺で。
 詳細は、TEL 04(7124)0107 同事務局(8/4・5のみ)へ。

松戸宿坂川献灯まつり

 8月9日(木)・10日(金)、主な行事は夕方から21時頃、旧松戸宿坂川沿道一帯(伊勢丹松戸店先を松戸神社方向、松龍寺先まで) 荒天時中止。
 夏の風物詩として親しまれている松戸宿献灯まつり。
 詳細は、TEL 047(362)5356 同委員会へ。

関宿まつり

 8月11日(土) 14時~21時、関宿ふれあい広場で。雨天時12日(日)順延。
 詳細は、TEL 04(7198)0161 同事務局へ。

簡単! エコクッキング(16)豚ロース塩麹焼き

料理と写真 大瀬由生子

 料理研究家の大瀬由生子さんが提唱する、カンタン便利なエコクッキング。今回は話題の塩麹で、疲労回復に良いといわれる豚肉をさらにおいしくするヒントを。ビタミンB1が豊富で、夏バテ防止にもピッタリですよ。

材料/豚ロース肉2枚・塩麹大さじ1と2分の1

作り方/
(1)ジップロックなどの保存袋に豚ロース肉を重ねずに入れ、塩麹を両面に塗る
(2)冷蔵庫で一晩寝かせる
(3)麹は洗い流さず、サラダ油を引いたフライパンで焼く

エコポイント=調味料いらず! 麹はタンパク質をアミノ酸に分解するので、肉をおいしく、柔らかくしてくれます。

Copyright(C) 2012 RESUKA Inc. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.

朝日れすかPLUSのホームページに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。

ページトップへ