れすか句会
主題「荒磯(あらいそ)」
主席 荒磯の空蹴とばして潜る海女
(野田市)鈴木 弘子
次席 荒磯の波にも遺骨沖縄忌
(鎌ケ谷市)佐藤 弘
三席 荒磯の海坂越ゆる春の潮
(流山市)今田 素土
【選評】
主席の句は「海女」の力強さを「空蹴とばして」という語で上手く捉えているが、語順や語の斡旋にもう一工夫欲しい。次席の句は長い時間を要して漂着する「遺骨」と「沖縄忌」の語の斡旋にリアリティーを読ませる。ただ「沖縄忌」という語は沖縄戦が終わった日を指しているのだろうか。三席の句の「海坂」は「海境」(うなさか)という語のことだろう。「春の潮」の干満の大きさを霊威と捉える詠みが見事だ。 選者 研生英午(みがきえいご)
【募集】
6月の主題は「鼻」「夕闇の鼻しづかなり断崖 荻原 久美子」5月24日(金)消印有効。〒277―0852 柏市旭町1‒4‒19‒3F「れすか句会」係へ。ベスト3の作品に賞品進呈。