れすか句会
主題「基地」
主席 黍畑の背中合わせの基地の柵
(柏市)逸見 真三
次席 遺書残し飛び立つ基地や鳥雲に
(白井市)中宮 順子
三席 基地廃絶老いた男のデモ行進
(流山市)大石 優
【選評】
主席の「黍畑の」の句は、かつて嘉手納は大きな砂糖黍の産地だった、その八割以上がアメリカの軍用飛行場になった。「黍畑」と「基地の柵」を対置して、その無残な姿を詠んだ。次席の「遺書残し」の句は若くして特攻隊として散った青年たちの悲劇を詠んだ。三席の「基地廃絶」の句は戦後かなりの年月を通して訴え続ける住民たちの怒りを詠んだ。いずれも社会性の強い句といえよう。
選者 研生 英午
【募集】
6月の主題「こだま」。「山彦のうしろ姿を漉き上げる 小澤 杏林」5月27日㈭必着。投句は葉書一枚につき3句まで(未発表作品に限る)。〒277―0852 柏市旭町1―4―19―3F「れすか句会」係へ。ベスト3の作品に賞品進呈。