れすか句会
主題「流木」
主席 流木や線香花火は遠き日に
(野田市)鈴木 弘子
次席
次席 流木や不沈の艦のかたちして
(流山市)山田 良光
三席
三席 流木や秋を引っくり返す波
(流山市)富沢 俊子
【選評】
主席の「流木や」の句は「流木」の含んでいる長い時間と幼年の頃にした「線香花火」を「遠き日」と詠むことで、文脈にない詠み手の老いを浮き彫りにしている。次席の「流木や」の句は「流木」の黒々とした姿に「不沈の艦」を想起している。同時にそれは不沈艦と言われながら海に沈んだ戦艦への無念を表していようか。三席の「流木や」の句は「流木」でなく「秋を引っくり返す」という表現がユニークだ。
【募集】
10月の主題「音」。「楽隊はたとやみしひとときの陽の音 栗林一石路」9月25日(金)必着。投句は葉書一枚につき3句まで(未発表作品に限る)。〒277―0852 柏市旭町1―4―19―3F「れすか句会」係へ。ベスト3の作品に賞品進呈。