奥山恵さんおススメの本
児童書店店主・「日本児童文学」編集長奥山恵さんオススメの
今月の3冊
『なきむしこぞう』 今村葦子 作/酒井駒子 絵 理論社/1650円
男の子にらんぼうに扱われたぬいぐるみの「ぞう」と「らいおん」と「きりん」は、とうとう家出をします。でも、残された男の子は「なきむしこぞう」になって大泣き。ほのぼの楽しい絵童話です。(幼年から)
『出発進行! 里山トロッコ列車 小湊鐡道沿線の旅』かこさとし 作 偕成社/1320円
科学絵本で知られるかこさとしさんが90歳の時に描き下ろした絵本。千葉県の小湊鐡道を走るトロッコ列車の魅力、季節ごとのさまざまな風景、沿線の歴史解説など、たくさんの見どころを知ることができます。読んだらきっと行きたくなる一冊。(小学校低学年から)
『かはたれ』朽木祥 作/山内ふじ江 画 福音館文庫/770円
鎌倉の「散在が池」にすむひとりぼっちの河童の八寸が、猫に変身して人間の世界へ修行に行くことに。そこで出会った女の子との交流。猫か河童か人間か……存在のふしぎを繋ぐ本格ファンタジーです。(小学校高学年から)