朝日新聞柏支局長のコラム
名選手の未来
「監督に向いているか、分からない。知名度ある選手が監督としてうまくいくかといえば決してそうではない」。引退したサッカーJ1柏レイソルの大谷秀和選手(38)は監督を目指すのかと問われた。抑制の効いた言葉が、胸にストンと落ちた。11月5日、今季最終戦後の会見でのことだ。
監督待望論に「(クラブ運営は)結局は人と人との関係や周りのスタッフとのつきあい方だったり。まだまだ学ばなくてはならない。そうなれるよう勉強しなくてはならない」と続けた。在籍20年、出場試合数はクラブ随一。人は彼をミスターレイソルと呼ぶ。
専門記者ではないがこれまで、プロ・アマのスポーツ取材の経験がある。テレビ向けなのか、形容詞を多く使って冗舌だったり、一部の人だけが分かる「楽屋落ち」の言葉を口にしたりする選手には、たびたび出くわした。中には、不機嫌そうな人もいる。
長年続けられた要因を大谷選手は「1年1年チームのためできることは何かを考えてきた」と話した。ユースの指導にも興味を示す。役職こそ未定・未発表だが、来季からクラブの指導者になる。会見で誰にでも理解できる言葉を使う姿に、いずれは多くのスタッフらを束ねる監督を目指すという意欲が見えた。
朝日新聞柏支局長 斎藤茂洋
監督待望論に「(クラブ運営は)結局は人と人との関係や周りのスタッフとのつきあい方だったり。まだまだ学ばなくてはならない。そうなれるよう勉強しなくてはならない」と続けた。在籍20年、出場試合数はクラブ随一。人は彼をミスターレイソルと呼ぶ。
専門記者ではないがこれまで、プロ・アマのスポーツ取材の経験がある。テレビ向けなのか、形容詞を多く使って冗舌だったり、一部の人だけが分かる「楽屋落ち」の言葉を口にしたりする選手には、たびたび出くわした。中には、不機嫌そうな人もいる。
長年続けられた要因を大谷選手は「1年1年チームのためできることは何かを考えてきた」と話した。ユースの指導にも興味を示す。役職こそ未定・未発表だが、来季からクラブの指導者になる。会見で誰にでも理解できる言葉を使う姿に、いずれは多くのスタッフらを束ねる監督を目指すという意欲が見えた。
朝日新聞柏支局長 斎藤茂洋