朝日新聞柏支局長のコラム
雑 談
最初は外国で大変なことが起きているという認識だったが、コロナ禍で常時マスク着用が当たり前の生活となった。それが約1年後も続いているとは予想できなかった。
生活は大きく変わった。単身赴任生活の中、家族と会う機会が減った。オンライン会議が増え、画面上でしか「会った」ことがない同僚もいる。「絶対に必要かどうか」が、行動に大きく影響するようにもなった。
いろいろなことをやめた中、雑談もめっきり減り、その影響が話題にもなっている。人と会う機会が少なく、感染防止に気をつかうから、会話は必要最低限になる。「じゃあオンラインで雑談」といっても、まだハードルが高いような気がする。
影響は大きかった。新しい情報があまり入ってこない。「偶然のヒント」がもらえないので、分からないことがなかなか解決しない。心の負担を軽くしたくても、愚痴をこぼす相手がいない。雑談には、会話のとっかかりをつかむ以上の役割があったのだ。
いま、機会があれば「意識した雑談」を実行している。離れたまま、お互い横を向き話していると景色を眺めているようだが、仕方がない。ただ、楽しくて長く話しすぎたうえ、余計なひと言で周りをしらけさせてしまったこともあった。大いに反省している。
朝日新聞柏支局長 石原剛文
生活は大きく変わった。単身赴任生活の中、家族と会う機会が減った。オンライン会議が増え、画面上でしか「会った」ことがない同僚もいる。「絶対に必要かどうか」が、行動に大きく影響するようにもなった。
いろいろなことをやめた中、雑談もめっきり減り、その影響が話題にもなっている。人と会う機会が少なく、感染防止に気をつかうから、会話は必要最低限になる。「じゃあオンラインで雑談」といっても、まだハードルが高いような気がする。
影響は大きかった。新しい情報があまり入ってこない。「偶然のヒント」がもらえないので、分からないことがなかなか解決しない。心の負担を軽くしたくても、愚痴をこぼす相手がいない。雑談には、会話のとっかかりをつかむ以上の役割があったのだ。
いま、機会があれば「意識した雑談」を実行している。離れたまま、お互い横を向き話していると景色を眺めているようだが、仕方がない。ただ、楽しくて長く話しすぎたうえ、余計なひと言で周りをしらけさせてしまったこともあった。大いに反省している。
朝日新聞柏支局長 石原剛文