ラグビー・リーグワン2部のNECグリーンロケッツ東葛(GR東葛)は10月25日、新シーズン開幕を前にNEC我孫子グラウンドで「発射式」を開催、ファンに新ジャージーなどを披露した。チームの譲渡問題に結論を出す期限が迫っているが、グレッグ・クーパーHCは「自分たちにできることすべてを尽くし、D1に復帰できるよう頑張る」とファンに誓った。
この日はまず、同じ2部所属の清水建設江東ブルーシャークスとプレシーズンマッチを戦った。立ち上がりから押され、ミスも続き、前半は5-28。後半に入り、ゴールライン近くまで押し込むシーンもあったがトライにつながらず、5―35で敗れた。今季から指揮を執るクーパーHCは「12月13日の初戦に向け、選手たちは武器を磨いている段階。この試合で修正点を考え、次の練習に取り組んでいきたい」と振り返った。
発射式では、会場を訪れた約300人のファンを前に今季のチームスローガン「COMPETE TO WIN―すべてを懸けて―」(勝つために戦う)を発表。新ジャージーも披露され、「積み重ねてきた歴史と誇りを胸に、ホストタウン東葛の力、未来へ伸び続けるチームの姿勢をジャージーに込めた」と説明した。キャプテンは、今季加入し、オーストラリア代表経験のあるローリー・アーノルド選手。
GR東葛を巡っては、NECが8月、チームの譲渡先を探すと発表。今季はNECグリーンロケッツ東葛として戦うが、来季以降の譲渡先を探し、見つからなければリーグワンから撤退する、としている。リーグワンによると、譲渡、退会ともにリーグへの申請期限は新シーズンが始まる今年12月までという。しかし、10月25日現在、譲渡先に関する発表はまだない状況だ。
この日、取材に応じたクーパーHCは、「選手のモチベーションを今季はどう高めるか」との質問に、「NECグリーンロケッツ東葛として戦うラストシーズンとなるが、今は譲渡先を探し、チームとして存続できるよう努力しているところだ」と前置きしたうえで、「選手たちにとって今季を戦うモチベーションはあらゆるところにある。緑のジャージーでD1に昇格することや、それぞれのこの先のキャリアに向け、個人としてもいいパフォーマンスを残さなければならないということ、などだ」と話した。
試合後、チームのベテラン選手の一人、大和田立選手はファンに向けて「NECグリーンロケッツ東葛としては今シーズンで最後だが、皆さんに恩返しできるよう頑張るので、応援をよろしくお願いします」と語った。
リーグワンは12月13日に開幕、GR東葛はホーム柏の葉でレッドハリケーンズ大阪と戦う。
GR東葛、D1へ向け発射式 HC「できることすべてを尽くす」 新ジャージーも披露



