マンション街を神輿が練り歩いた 柏の葉と流山、二つの街をつないだ思い

 この街が子どもたちのふるさとになるためにーー。そんな思いを乗せ、神輿が二つの街をつないだ。

 柏市の柏の葉キャンパス駅周辺で、4月25日に初めて開催された「柏の葉キャンパス みんなの祭」。マンションが立ち並ぶ新しい街は、住民たちの露店やステージイベントで賑わっていた。そこに「わっしょい」「わっしょい」の掛け声とともに、中学生も担ぐ大人神輿と、小さな子どもたちのための子ども神輿が登場。約100人の大人や子どもたちに担がれ、神輿は約1時間、街を練り歩いた。小学2年の女児は「神輿は重かったけど、楽しかった。また担ぎたい」と笑顔をみせた。

 2基の神輿は近隣自治会から借りたもの。大人神輿の方は、今回初めて隣接市の流山にある向小金東自治会から柏の葉へやってきた。

 同自治会の神輿は、まだ新しい。作ったきっかけは新型コロナだった。新型コロナの感染拡大で様々な活動が制限され、地域の子どもたちも委縮するようになっていた。感染が下火になると、自治会内から「子どもたちを元気づけたい。祭りをし、神輿をかつがせてあげたらどうか」という話が出てきた。

 でも、自治会に神輿はなかった。「ないなら、作ればいい」。つてを頼って、テレビの大道具製作者に作ってもらった。この神輿は小学校の高学年が担ぐことから「兄神輿」となり、低学年用の一回り小さい「弟神輿」は自治会メンバーや子どもたちが手作りした。地元の小学校の協力で、2024年から秋に祭りを開き、地域を練り歩いた。

 そこへ新たに、柏の葉から声がかかった。柏の葉のマンション一帯は、できてまだ20年足らずの街。「この街を『ふるさと』と思うのは、私たちの子どもが初めて。その子どもたちが大人になっても参加できるような祭りのシンボルとして、神輿が欲しい」。今回の祭りを主催したメンバーの一人、加藤雅之さん(41)の思いを聞き、向小金東自治会の坂梨孝一会長は貸し出しを快諾した。

 祭り当日、坂梨会長も柏の葉を訪れた。「こんなに大きな祭りだったとは。もう感動です。神輿を通し、子どもたちはふるさとを感じてくれたのではないか。これをきっかけに、二つの地域の子どもたちが交流できれば楽しい」と話していた。

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