(キーボード)おかえり コウノトリ

野田市が今秋、市の施設で生まれた国の特別天然記念物コウノトリ「ミライ」(11歳、雌)が、パートナーの雄と専用貨物車に載り施設に戻ってきたと発表した。様子を聞くと、担当者は「自分が生まれた場所と分かっている様子。最初から落ち着いている」。へぇ、帰巣本能なのだろうか。
 コウノトリ飼育施設のペアの実子。ペアリング目的で、誕生翌年からは兵庫県の施設に。一時戻った後、2023年から都内の動物園に預けられていた。東京から夫を連れて戻ってきた娘が「やっぱ実家、落ち着くわ」と言わんばかり。まるで人間みたいだな、と思いながら記事にした。
 ミライら新ペアは、産卵しなくなった両親の後継が期待されている。
 市は「人もコウノトリも暮らしやすい自然豊かな街」を目指し施設を設置。えさが捕れるよう周囲を整備したり、減農薬で作物を作ったりして環境整備を進め、施設で生まれた幼鳥を放鳥する事業を展開してきた。24年春には、放鳥した雄がパートナーを連れて舞い戻り、近くの電柱上に巣を作り、ひなをかえした。
 野田だけではなく、周辺の環境も整備が進むと、東葛地域の各地で舞うコウノトリの姿が見られるだろう。近い将来、そうなってほしいなぁ。

タイトルとURLをコピーしました