リボンやフリルがついた可愛い衣装を着て、ステージの上で歌って踊って、アイドルとして輝く。でも普段の姿は、実験や課題に追われる理系女子大生。「放課後スターライト」は、プロデュースするスタッフも学生という、東京理科大発のアイドルグループだ。
流山市で3月28日に開かれたALFALINK流山スプリングフェスタ。会場に空色、薄紫、白、ピンクの衣装を着た4人が登場し、「ここからは、私たち放課後スターライトが頑張っていきます!」。歌いだしたのは、オリジナル曲「星空の中で輝いて」だ。ポップな曲に乗り、4人がフォーメーションを組みながら踊って、歌う。会場の盛り上がりに合わせ、4人の笑顔とパフォーマンスも輝きを増していく。
「放課後スターライト」は、「理科大生による理科大生のためのアイドルグループ」。ステージに立つメンバーだけでなく、作詞作曲から演奏、運営、グッズデザインまですべてを現役理科大生が担う。大学を卒業すると、メンバーからも文字通り「卒業」という、大学生時代限定のアイドルだ。
理系アイドルならではの片りんも所々にみえる。歌詞には「あなたとの時間を 微分したとしても ゼロにならない」。振り付けの練習では「腕は等速円運動で回して」「ここは上下運動」などの言葉が飛び交う。

始まりは2023年秋。「理科大には様々なクリエーターがいる。この力をアイドルという形で結集できないか」。アイドル好きの学生のそんな思いから、野田キャンパス近くの運河駅前でチラシを配り、WEBで告知し、メンバー集めが始まった。最初にステージに立ったのは2人。そこから少しずつメンバーやスタッフが増えていった。現在のメンバーは5人。スタッフも約10人。オリジナル曲も「星空の中で輝いて」のほかにも増え、CDも発売している。
野田キャンパスにある創域理工学部4年の玉井秀明さんは、理科大生アイドルプロジェクトの2代目代表。「アイドル活動には、ステージに立つメンバーのほかにも、多くの仕事がある。そんなメンバーやスタッフみんなが輝ける最適解を作り出したい」。楽曲はWEBでも配信するが、CD化にもこだわった。「デジタルだと、いつか消えるかもしれない。私たちの価値をCDの重さで感じてもらえたらうれしい」
ステージに立つメンバーの一人、甘羽萌美さんも創域理工学部の4年生だ。子どものころ、AKB48などのアイドルにあこがれていたが、アイドルになることはいつしか諦めていた。それでも小、中学生のころはダンスをし、高校では軽音楽部。そして大学で「放課後スターライト」に出会った。「大学内でアイドルができるのは、魅力的」と、昨年から活動に加わった。理系大学なので、勉強は忙しいが、ステージは参加できるメンバーだけ、ということもうれしかった。学生を終えたら、アイドルはきっぱり辞め、建築関係の仕事をするつもりだ。「短い期間に集中して取り組み、悔いなく過ごしたい」。
放課後スターライトは、キャンパス周辺のイベントにも出演する。2月には「のだ市民のど自慢」にもゲスト出演し、会場を盛り上げた。甘羽さんは「地域のイベントに行くと、子どものファンが声をかけてくれる」とうれしそうだ。玉井代表も「目指すのは、理科大を代表し、大学外の多くの人に楽しんでもらう存在になること」と、さらなる高みへ目を向けている。

