キネマ旬報シアターCF、期間12月末まで延長 達成4割、支援さらに求め

 閉館の危機にある柏市のミニシアター「キネマ旬報シアター」が取り組むクラウドファンディング(CF)が、募集期間を2カ月延長し、12月31日まで支援を求めることになった。10月30日現在、集まった支援金は1500人から3000万円。目標の7000万円の4割にとどまるが、「窮状を知らなかった」という人がまだ多く、さらに広く協力を呼び掛けたいという。
 シアターはJR柏駅に隣接する商業ビルの1、2階にあり、スクリーン数は3。以前営業していた映画館の跡に、2013年に開館した。国内外の名作や話題作、インディペンデント作品、ドキュメンタリー映画などを数多く上映してきた。しかし近年、空調施設の老朽化が進み、エアコンがいつ止まるか分からない状況に陥っている。上映機器の交換も迫られており、7000万円を目標にしたCFを8月末から11月3日までの間で取り組んできた。
 三浦理高支配人によると、これまでの寄付金でできるのは応急処置的な工事で、業者からは「延命できても1~2年。それも保証できるものではない」と言われたという。一方で、シアターの窮状を最近になって知ったというファンも多く、「これまでにいただいた寄付で1~2年の延命ができるかどうか分からない工事をするより、あと2カ月頑張りたい」と、CF期間の延期を決めたという。
 CFの申し込みは、映画や演劇のCFサイト「シネファン」で。館内の窓口や募金箱での寄付も受け付けている。

【最近の応援メッセージから】
・生まれたばかりの子がいるので、大きくなったら一緒に行くことを夢見ています。大好きな場所。続いてほしいです。
・キネ旬は柏の誇りです。心の支えです。 いつまでも私たちに映画を届けてください。
・趣のある温かい雰囲気でとても好きな映画館です。オリジナルドリンクを買って席につく瞬間のワクワク感もたまりません。
・キネマ旬報シアターの映画で何回も救われたひとりです。応援しています!
・千葉へ引っ越して7年。良かったことはキネマ旬報シアターが近いことでした。ルート29の上映では森井勇佑監督にお話ししながらサインをいただき感激しました!
・キネ旬のある街、柏に住んでいます。 キネ旬は、駅チカだけど隠れ家のような場所にある小さな映画館です。 疲れたとき、ほっとしたいとき逃げ込んでいます。 私にとって、キネ旬はどうしても必要な場所です。 いまの柏にとっても、未来の柏にとっても必要な場所だと信じます。

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