
誰一人、諦めなかった。一時は3点ビハインド。それでも走り続け、声を出し続けた。柏レイソルはルヴァン杯準決勝で劇的逆転勝利を収め、11月1日、国立競技場でサンフレッチェ広島と決勝を戦う。
準決勝第1戦は川崎フロンターレとアウェーで戦い、1―3で敗れた。決勝進出に必要なのは、第2戦での3点差以上での勝利。
10月12日、ホーム日立台での第2戦。エース細谷真大はこの日もベンチスタート。ロドリゲス監督は「試合を決定づけるのは後半の20~30分。途中投入する選手の活躍が勝利を決める」。レイソルは前半4分に失点。26分に1点を返すと、ロドリゲス監督は後半から細谷をピッチに入れた。
その細谷の突破を止めようとした川崎DFがレッドカードで退場すると、日立台のボルテージが上がった。22分に投入された仲間隼斗がすぐさま2点目、4分後に細谷が同点ゴール。地鳴りのような声援が高まったアディショナルタイム。細谷はゴールに背を向けて胸でボールを受け、反転して逆転のネットを揺らした。2戦合計5―4で逆転。
「リーグ戦では、(出場)時間も得点も少ない中で、今日にかける思いは強かった。今日は自分の日だなと思っていた」。まさしく、エースの日だった。
リーグ終盤、首位追走
リーグ戦でレイソルは、10月4日の横浜F・マリノス戦に1―0で勝ち、上位に踏みとどまった。
得点は前半41分のCKから。今季はショートコーナーを多用しているが、キッカーの杉岡大暉が蹴ったのは、ゴール前への長いボール。前節は、ショートコーナーからのボールをカットされ失点。「前半の残り時間を考え、前節の反省も頭にあった」と杉岡。このボールを仲間が頭で合わせ、小泉佳穂が左肩で押し込み、決勝点とした。
5日現在、勝ち点は60で3位。首位鹿島アントラーズを5差で追う。




