琴勝峰関、地元に凱旋 柏と松戸、市民から大きな拍手 次の場所「新三役への足掛かりに」

 大相撲名古屋場所で初優勝を飾った琴勝峰関(佐渡ケ嶽部屋)が8月1日、出身地の柏市、部屋のある松戸市に凱旋し、多くの市民や両市長から祝福を受けた。
 この日はまず午後1時に出身地の柏市役所を訪問。入口には駆け付けた市民や職員らが花道をつくり、出迎えた太田和美市長から花束を贈られた。琴勝峰関は「優勝した瞬間はホッとするばかりで、(優勝の)実感はなかったけど、こうしてたくさんの皆様にお祝いの言葉をいただき、少しずつ実感が沸いてきた」と、感謝の言葉を述べた。
 その後、庁議室で太田市長と懇談。自身が相撲を学んだ柏相撲少年団の子どもたちに向けて「少年団にいた時は、まさかこんな大舞台で相撲をとれるとは思っていなかった。何か一つ、ずっと諦めずに続けてきたら、いいことがある」と言葉を贈った。また、柏の中で好きな場所を聞かれると、自身が育った松葉町を挙げ、「子どものころには地元の祭りに行き、祖母と一緒に柏おどりを踊った」と、懐かしそうに語った。
 琴勝峰関は午後4時には、柏市の隣にあり、部屋のある松戸市役所も訪問。駆けつけた市民がカメラを向けると、快く応じていた。松戸市役所には佐渡ケ嶽親方も同行。琴勝峰関が次の場所について「新三役に向け、大きな足掛かりになる場所にしたい」と話すと、佐渡ケ嶽親方は「今場所の相撲をとっていれば、アッという間に上がっていく」と期待の言葉をかけた。そして、松戸市からちゃんこ用の地元野菜100㌔とナシ50㌔を贈られると、「ナシは大好きです」と頬を緩ませた。
 琴勝峰関(本名・手計富士紀)は、幼稚園のころに柏相撲少年団で相撲を始め、小学4年の時に、わんぱく相撲全国大会で3位に入賞。柏市立松葉中を卒業後、埼玉栄高校へ進学。高校3年生の時に佐渡ケ嶽部屋へ入門した。2017年九州場所で初土俵を踏み、23年初場所では千秋楽まで優勝争いに加わったが、この時は賜杯を逃した。そして今年7月の名古屋場所で13勝2敗とし、悲願の初優勝を飾った。柏市出身力士が幕内優勝するのは初という。

琴勝峰関の子どものころからの軌跡を紹介

 琴勝峰関の子どものころからの軌跡が、朝日れすか発行の「朝日スポーツキッズ」の過去紙面に掲載されています。その一部を下記の記事で紹介しています。
 「琴勝峰関、わんぱく相撲からの軌跡 中学時代、成績不振で辞めようと思ったことも

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