
アディショナルタイムでの失点から3週間。8月10日の湘南ベルマーレ戦。あの悔しさを糧に、柏レイソルは最後まで走り切り、シーズン後半に勢いをつける勝利を手にした。
7月20日のアウェーでの鹿島アントラーズ戦。2点差を追いついたレイソルは終盤、PKのチャンスを手にした。キッカーはDF小屋松知哉。しかし枠をはずれた。さらに終了間際に失点。首位から3位に順位を落とし、小屋松は涙を流した。サポーターの前で下を向く選手を、ロドリゲス監督は手を大きくふり鼓舞した。熱い戦いに「私はこのチームを誇りに思う」。記者会見で語った。
悔しさがチームを成長させた。中断期間をはさんで迎えたホームでの湘南戦。左サイドの小屋松は厳しいマークにも焦らず、「空きスペースがあれば突き、なければ相手を走らせる」と揺さぶり続けた。前半44分、GKがはじいたボールにゴール前に詰めていた小屋松が反応。左肩で押し込み先制点を決めた。「鹿島に勝てなかった悔しさは、自分の中に刻まなければならない。今日はチームのためにプレーでき、点を取って勝つことができた。自分自身も成長できたと思う」
強い雨で湿度90%の厳しいコンディション。それでも、さらにピッチをあげる。後半45分、ゴール前へのパスに飛び込んだのは、FW細谷真大、MF瀬川祐輔、MF中川敦瑛の3人。間に相手DFが入るスキがないほどの密度で走りこんだ。シュートを決めたのは、リーグ戦初ゴールの中川。「本当はもっと喜びたかったが、疲労でそれどころでなかった。3人が飛び込んだのは、今のチームの貪欲さの表れ」と振り返った。
ロドリゲス監督は「(選手たちは)鹿島戦の悔しさを晴らそうと、ピッチで表現した。チームの成長を感じることができた」。 この日、首位のヴィッセル神戸が敗れ、レイソルは2位につけた。(10日現在)



リトグリがスペシャルライブ
8月10日の湘南ベルマーレ戦では、試合前にJリーグ2025シーズン応援ソング「For Decades」を歌う「Little Glee Monster」がスペシャルライブを開催。小雨のなか、傘を差しながら歌っていたメンバーも、最後には傘をピッチに置き熱唱した。
