
今回ご紹介するのは18世紀初頭、ベネチアのピエタ院で育ったチェチリアと、師であるアントニオ・ヴィヴァルディの物語です。
ベネチアに実在したピエタ院とは、孤児や親に捨てられた子どもたちを養育する施設でした。音楽の才能のある女子は10歳ごろから厳しい指導を受け、やがては「合奏・合唱の娘たち」として院の収益を支えました。チェチリアもその一人であり、師にバイオリンの才能を見出されます。
一方、ヴィヴァルディはソナタ集などを出版し、音楽家としての道を歩んでいた25歳のころにピエタ院の教師に任命され、少女たちに音楽を教え始めます。
するとその演奏は世界最高のオーケストラと称され、ヨーロッパ各地の貴族や知識人たちを魅了していきました。そしてピエタ院で奉職中、彼の代表作となる「四季」が誕生したのです。 ダミアーノ・ミキエレット監督は、オペラ演出家ならではの感性で「四季」がヴィヴァルディとチェチリアの師弟合作で生まれた可能性を描いています。
ミキエレット流の名曲が生まれる感動の瞬間を、是非劇場でご体感ください。 (増田玲子)
監督・脚本: ダミアーノ・ミキエレット
原作:ティツィアーノ・スカルパ 「ヴィヴァルディと私」
キネマ旬報シアター柏で 5/22(金)〜上映


