柏市柏の葉地区のつくばエクスプレス(TX)柏の葉キャンパス駅のそばにある飲食店街で初夏、アルコール飲料「NO.4」(ナンバーフォー)の提供が始まった。飲食店街が新たな名物にと、料理研究家らと開発した。
地区や市の歴史と文化と関わる一品という。なぜ今、誕生したのか? しょうゆも使っている。調べることにした。
地区人口は、20年近く前には600人だったが今は1万4千人で将来は2万6千人になるという。市幹部は「昔は農地やゴルフ場の印象で『人が住んでいるの?』と思う市民も多い」。TXが都心とつくばを結び、8月24日に開業20周年を迎える。
市は、地区の拡大で人口が今後10年は増え続けるとする。税収増が続く中、産業の創出や少子高齢化の対策に取り組む。各地で人口減が進む中、恵まれた状況にある。
新しい住民とともに地域の産業や歴史に思いをはせながら、皆で未来を語り合いたい。飲料にはそんな思いが込められている。
市内で瓶詰めされたウォッカをベース、大正期までは柏でも作られていたしょうゆを、ほんの1滴加え隠し味にする。コクとわずかに塩の味。口当たりもよい。これなら会話が弾むかもしれない。ノンアルコールタイプもありますよ。
朝日新聞柏支局長 斎藤茂洋