主題「米」
主席 走り梅雨己一人の米を研ぐ
(野田市)鈴木 弘子
次席 嫋やかに生きて米寿を花のころ
(流山市)永田 くみ子
三席 一粒の米の重さや昭和の日
(野田市)塩野谷 慎吾
選評
主席の「走り梅雨」の句は、晩年の鬱々として孤独な暮らしに「走り梅雨」の季感を配合してうまく詠んだ。次席の「嫋やかに」の句は米の字をばらすと八十八になる「米寿」の意義と「花のころ」の今の状況をうまく捉えている。三席の「一粒の」の句は激動の「昭和の日」に見立てて現在の米不足をリアルに捉えている。
選者 研生英午(みがきえいご)
募集
6月の主題は「生涯」。「生涯をさがしものして水明り 鳴戸 菜奈」。5月27日㈫消印有効。投句はお一人、葉書で3句迄(未発表作品に限る)。〒277―0852柏市旭町1‒4‒19‒3F「れすか句会」係へ。ベスト3の作品に賞品進呈。