(れすか句会)11月号掲載の俳句から

主題「爆心地」

主席 あざやかな青田となりし爆心地
(鎌ケ谷市)佐藤 弘

次席 母と子のふらここ揺れる爆心地
(松戸市)飯島 昭子

三席 爆心地の「人影の石」秋の蝶
(松戸市)夢野 うらら


【選評】
 主席の「あざやかな」の句は「青田」と爆心地の対比がいい、この句の場合、「と」が時の経過を表していて、効いている。次席の「母と子」の句は「ふらここ揺れる」が平和を紡ぐ様子と、「爆心地」の持つ悲劇とを対比させて、上手い。三席の「爆心地」の句は「人影の石」という歴史の痕跡と「秋の蝶」を配合したことで、リアリティーを浮き彫りにした。

選者 研生英午(みがきえいご)

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