
市役所新庁舎の移転計画を一度白紙撤回した松戸市は、現地建て替え案と移転建て替え案を項目ごとに比較した資料を作成し、1月29日から市HPで公開を始めた。このうち費用については、現地建て替えが656.8億円、JR松戸駅東側の新拠点ゾーン移転建て替えが711.6億円との試算だった。23年にまとめた基本構想の2倍以上の金額となっており、新庁舎整備課は「最近の建設費の大幅な上昇を反映させたため」と説明する。
新庁舎計画は、本郷谷健次・前市長時代に新拠点ゾーンへの段階的建て替えを決めたが、市民への説明が不十分などの反発があり、昨年6月の市長選で白紙撤回を掲げた松戸隆政氏が初当選し、白紙に戻った。その後、2案を比較する分かりやすい資料をつくり、市民や有識者から意見を聴こうと、新たに「比較検討結果表」が作成された。
資料では2案について事業費や事業期間のほか、駅からの距離、周辺道路の混雑状況、地盤構造、浸水リスク、駅周辺市街地の活性化の観点など14項目について、比較した。
このうち事業費は、現地建て替えが656.8億円、移転建て替えは711.6億円だった。23年の基本構想ではそれぞれ275.3億円、256.4億円で、移転建て替えの方が費用がかかる試算となった。基本構想策定後の計画変更などを踏まえた結果という。新庁舎整備課は「同じ機能を持たせた2案を比較するために算出した数字」といい、整備方針決定後に規模などの詳細を検討するなかで、変動する可能性もあるとしている。
市街地の活性化については、現地建て替えの場合は「現状と変わらない」が、移転建て替えについては「駅周辺のにぎわいの向上につながることが期待される」との評価をしている。
市はこの資料を踏まえて市民からアンケートをとり、建て替え場所の決定にあたり、14項目のうちどの項目を重視するか、3項目をあげてもらう。調査期間は2月7~15日で、オンラインやメール、FAX、電話で受け付ける。比較検討結果表やアンケート用紙は、市のHPに。
2月下旬には有識者からも意見を聞く予定。市はそれらの結果をまとめ、市議会と協議したうえで、最終的な建設場所を決めるという。
現庁舎については、老朽化が進み、耐震性に問題があるとして、本館、新館の行政機能を駅周辺の仮庁舎へ2026年度末までに分散移転する予定。



