地域を結ぶ市民発電所 柏そらぴか3号、福祉施設に

ぶるーむの風に取り付けられた太陽光パネル=柏市

 市民の寄付などで作った「柏そらぴか発電所第3号」が、柏市の障がい者福祉施設「ぶるーむの風」で、昨秋から発電を始めた。太陽光で作った電気を自分たちで使い、災害時には地域の充電ステーションにもなる。地域に開かれた施設を目指す社会福祉法人と、松戸市の環境団体がタッグを組み、実現した。
 新柏駅近くにある「ぶるーむの風」には、心身に重い障がいのある人たちが暮らすグループホームや、地域の人たちも使える心地よいカフェ、診療所などが入居する。太陽光パネル36枚が設置されたのはグループホームの屋根。年間発電量は一般家庭4軒分の約1万8千㌔ワット時。年間CO²排出削減量は約12㌧。
 太陽光発電は、施設を運営する社会福祉法人「ぶるーむ」の念願だった。医療的ケアが必要な利用者も多く、長期の停電でも自ら発電できるようにしたかった。ネックは設置費だった。
 今回、ぶるーむ側の初期費用はゼロ。それを可能にしたのは、松戸市を拠点にする一般社団法人「銀座環境会議」がこれまでに取り組んできた手法を使ったからだ。設置費約390万円は、市民118人からの約100万円の寄付金や市の補助金、そして同会議が発行する約250万円の疑似私募債で賄った。
 当面は同会議が発電施設を保有、ぶるーむへは低価格で売電し、余剰電力を再生可能エネルギーとして売電する。6~7年後には疑似私募債の返済が終わる見込みで、発電設備はぶるーむに無償譲渡される。
 ぶるーむの野田幸子理事長は「これで利用者が安心して過ごすことができる」と安堵する。何よりうれしかったのは、多くの人からの寄付があり、地域とのつながりを実感できたことだ。災害時には地域の人たちの充電ステーションとしても使ってもらう。
 銀座環境会議は「都市住民の暮らしの変革」を掲げ、環境問題に取り組む。名称に「銀座」があるのは「都市の象徴 」だからだ。「空から見たらあちこちに太陽光パネルが光っている」という意味を込めた「そらぴか発電所」は、これで松戸に2カ所、柏に3カ所。平野将人代表理事は「『脱炭素 』『 障がい者支援 』『地域防災』を、市民の寄付で一緒にかなえる今回のような手法が広がり、市民発電所がもっと増えればうれしい」と期待する。

12月21日にあったお披露目会の参加者たち=柏市
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