我孫子の川村学園女子大、学部・大学院譲渡へ 医療創生大と協議開始、2027年春目指す

 我孫子市にキャンパスがある川村学園女子大学が、文学部、生活創造学部、大学院を、医療創生大学(柏市、福島県いわき市)へ2027年春に譲渡するための協議を始めた。協議が成立すれば、すでに学生募集を停止している教育学部の生徒が卒業する28年3月に、川村学園女子大の名前が消えることになる。
 両大学が9月18日にHPなどで発表した。発表では「両大学の特色を活かした教育と研究が、新たな価値を創造し、社会に貢献できる人材の育成に繋がるものと確信している」と説明。今後、さらに協議を進め、最終契約を「適切な時期」に結ぶとしている。今年度の1年生から学生募集を停止している教育学部については「在学生が卒業するまで本学(川村学園女子大)が責任をもって教育・運営を続ける」という。
 文学部などのキャンパスが、譲渡後も現在地に残るかも含め「詳細は協議中」。学校法人はそのまま存続し、東京・目白にある幼稚園、小、中、高校は残るという。
 少子化が進むなか、全国的にも女子大学は学生集めに苦戦しており、川村学園女子大も今年5月時点で、文学部の入学定員140人に対し入学者数は64人、生活創造学部は定員80人に対し、入学者数は19人と、厳しい状況となっていた。
 一方の医療創生大は1987年、いわき市に「いわき明星大学」として開学。2019年に医療創生大学と大学名を変更した。いわきキャンパスには現在、薬学部、看護学部、健康医療科学部、心理学部、大学院がある。21年には、TX柏たなか駅近くの柏キャンパスに、国際看護学部が設置された。医療創生大は医療法人社団「葵会」グループの一員で、全国の病院・介護老人保健施設とも連携している。

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