
「ロケのまち」として注目を集める我孫子市で、大学生らでつくる映画制作団体「Unitry(ユナイトリー)」が、昨年に続き、今年も映画制作に取り組む。2作目のテーマは「ふるさと」。6月24日には市役所を訪れ、星野順一郎市長に市内ロケへの協力を依頼した。
Unitryは、市内にキャンパスがある中央学院大学や川村学園女子大学の学生のほか、高校生、社会人ら約20人でつくる団体。昨年は第1作となる「それでも、夢を。」を市内で撮影した。未来に夢を抱く高校生と、将来の不安に押しつぶされそうになる大学生の2人が出会い、ともに成長する物語。それぞれの大学祭や市内イベント、柏市などで上映した。
当初は1作だけで活動を終える予定だった。ところが、映画を見た高校生が新たにメンバーに加わることになり、「次回作も作ろう」と構想が一気に進んだ。
2作目のタイトルは「ただいまと言える場所」(仮題)。ふるさとをテーマにした作品で、大学生と高校生の2人が脚本を担当する。脚本担当の1人、中央学院大2年の本田琉一郎さんは「ふるさとは、一つの居場所。人生の中でとても大事なものだけど、ふだんはあまり考えたことがない。そこに焦点を当て、ふるさとについて考えてもらえる作品にしたい」と話す。
8月から市内の手賀沼公園や手賀大橋、市内東部エリアなどで撮影をし、秋にはそれぞれの大学祭で上映を予定する。また、制作費用は約50万円を見込んでおり、8月中旬からクラウドファンディングで資金集めもする計画だ。
メンバーからの協力を求められた星野市長は「私も昔、我孫子を絶対出ていく、と考え、でもやっぱり我孫子がいい、と戻ってきた人間なので、映画が楽しみ」とエールを送っていた。