松戸市役所新庁舎問題、大詰め 有識者・市民の意見、聴き終える

有識者プロジェクトチームの第2回懇談会=松戸市

 市役所新庁舎の建て替え場所について再検討を進める松戸市は、2月26日、有識者プロジェクトチームの第2回懇談会を開催した。現地建て替え案とJR松戸駅東口の新拠点ゾーンへの移転建て替え案の2案について、市民アンケートを元に、どのような観点を重視して決定すべきかなど、有識者から意見を聴いた。市はこれらの意見を踏まえ、2案のうちどちらにするか、できるだけ早い時期に決定するという。
 2案の比較にあたり、市は市民や有識者から、どのような項目について比較すべきかを聞き、1月には事業費や事業期間、駅からの距離などの利便性、地盤構造や浸水リスクといった災害対応拠点の視点、駅周辺市街地の活性化の観点など14項目について、比較する資料を公表。市民から、どの項目を重視するべきか、3項目をあげてもらう調査をした。
 26日の有識者懇談会ではまず、調査結果を報告。オンラインでのアンケートや聞き取り調査の結果、376人の回答があり、重視する項目としては1位が「事業費」174人、2位が「利便性の視点(松戸駅からの距離)」166人、3位が「利便性の視点(市役所駐車場の台数、構造)」110人、4位が「利便性の視点(バリアフリー化の状況)」83人、5位が「災害対応拠点の視点(建替候補地としての地盤構造)」71人、だった。「まちづくりの視点(駅周辺の市街地活性化の観点)」は43人で9位だった。
 比較資料では、事業費は現地建て替えが656.8億円、移転建て替えが711.6億円だった。松戸駅からの距離は、現地が徒歩6分、新拠点が4~6分。新拠点は丘の上にあり、途中にある商業施設のエレベーターを使う利用者も想定されており、アンケートでは「ベビーカーだと、商業施設の開店前に(新庁舎へは)階段ではいけない」などの意見もあった。
 これらの意見を踏まえ、専門家からは「事業費については、将来の維持管理費なども含めて比較した方がいいのでは」「利便性を求める声は重く受け止めるべきだが、行政の利便性を高めるのは、立地なのか。オンライン化が進み、庁舎に来なくていいことを標ぼうする自治体もある」「洪水時の浸水リスクは、現地建て替えの方が少しあるが、致命的なものではなく、対策は可能」「客観的な項目で比較するだけでなく、この街をどうしたいのか、行政サービスをどうしたいのか、市としての意思も必要」などの意見が出された。
 市はこの日の有識者からの意見や市民アンケートの結果を踏まえ、2案のうちどちらにするか、できるだけ早い時期に決め、市議会に方針を示したいという。
 新庁舎計画は、本郷谷健次・前市長時代に新拠点ゾーンへの段階的建て替えを決めたが、市民への説明が不十分などの反発があり、昨年6月の市長選で初当選した松戸隆政氏が、移転計画を白紙に戻し、再検討している。

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