我孫子市は、多くの子どもたちに読書の楽しさを届けようと、ミニ移動図書館「めるへん号」を市民図書館に導入した。来年1月からの本格運行を前に、12月2日には高野山小学校でお披露目があった。
めるへん号は、軽トラックの荷台を改造し、約500冊の本を積んで走ることができる。車体側面は、市が取り組む創作童話コンクール「めるへん文庫」の作品集の表紙絵がラッピングされ、側面を上にはね上げると、本棚が現れる。また、助手席のドアと天井には、小学3年生が考えた「夢をのせて走るよ 小さな図書館 めるへん号」のキャッチコピーも。
市民図書館には現在、約3000冊を積載できる移動図書館「そよかぜ号」があり、市内の小学校を巡回。子どもたちに学校図書室でカバーしきれない本を貸し出している。しかし、トラックを改造した車体のため、狭い道に入ることができなかったり、駐車スペースに苦労したりすることがあるという。特に高野山小学校には入ることができず、市民図書館のスタッフが公用車に図書を積み、届けていた。そこで、ミニ移動図書館を新たに導入することにした。
2日の昼休み、同小にめるへん号がやってくると、児童たちはさっそく車の本棚の前に集まり、面白そうな本を探していた。6年生の児童は「いろいろな本があって、ワクワクする」と、友達と一緒に次々と本をめくっていた。
めるへん号は今後、同小への定期運行のほか、保育園や幼稚園などから依頼を受け、読書タイムやイベントに出向き、読書の楽しさを伝えるという。市民図書館の司書、穐村喜代子さんは「子どもたちは忙しく、なかなか図書館まで足を運ぶことができない。めるへん号でこちらから子どもたちの元へ本を届け、一生つきあっていける本を見つけてほしい」と話す。
保育園や幼稚園などの運行予約は16日から市民図書館で受け付ける。また、めるへん号導入にあたり、市はクラウドファンディングも実施、37人から約54万円が寄せられていた。
ミニ移動図書館「めるへん号」発車! 読書の楽しさ、我孫子の子どもへ


