市立松戸高校(生徒数951人)の校内に9月25日、コンビニ「ヤマザキショップ」がオープンした。県内の公立高校にコンビニが設置されるのは初という。同校は「生徒参画型コンビニ」として、学びの場としても活用したい考えだ。
コンビニは1階生徒昇降口そばにでき、営業は平日の午前10時半~午後6時。約32平方㍍の店内の棚に並ぶのは、パンや弁当、カップ麺からお菓子や文具、タオル類まで約1000アイテム。午後0時半にオープンすると、生徒たちはさっそく列をつくり、おにぎりやカップ麺、グミなどを笑顔で買い求めていた。
同校には、3年前まで昼にパンを売る購買があったが、「採算が取れない」と業者が撤退。学校側はパンの自販機2台を置いて対応してきたが、生徒からは売店を求める声が多数上がっていた。
学校側は複数のコンビニ事業者に相談。ヤマザキショップ側は、首都圏でコンビニを6店展開する東鉄商事(東京)に打診したところ、鈴木淳社長が「採算が取れるかどうか、躊躇する部分はあったが、私も松戸市民なので、地元のために役に立ちたい」と心を決め、計画が前に進んだ。
さらに、昇降口を店舗用に改修する工事の費用は、今年創立50周年を同校が迎えた記念として、PTAや同窓会がほとんどを負担してくれた。
生徒会長の3年、川地愛葉さんは「コンビニができて、学校全体で喜んでいる。生徒総会に多く寄せられた要望に応えることができて、うれしい」と喜ぶ。
勝又英子校長は「『生徒参画型コンビニ』なので、これからは生徒の意見や要望を聞きながら、商品の入れ替えもされていく。また、学びの場としてマーケティングや流通などの体験もでき、将来的には、生徒が開発した商品の販売などもできればうれしい」と期待する。
県内の高校では、私立高校の校内にコンビニがある例はあるが、公立高校では初という。
市立松戸高校にコンビニオープン 「生徒参画型」、学びの場にも 千葉県内公立高で初
