
江戸時代の流通をめぐり、松戸河岸の隆盛を伝えるブックレット「江戸時代の松戸河岸と鮮魚輸送」(たけしま出版)が発刊された。古文書を読み解き、人々の生き生きとした暮らしを紹介するシリーズ「松戸の江戸時代を知る」の第5弾。
江戸時代、銚子から江戸に運ばれる鮮魚は、まず船で利根川をさかのぼった。ルートの一つは、布佐(現在の我孫子市)から「鮮魚街道」を陸送し、松戸河岸で再び船に載せ替え、江戸川を下るもの。夜通し運び、丸一日前後で、銚子から江戸まで鮮魚を届けた。
松戸河岸は荷物の中継地点として栄えたが、油断はならなかった。著者の渡辺尚志・松戸市立博物館長は、河岸問屋の古文書から、当時の激しい競争の様子もひもとく。新たな運搬ルートで新規参入を図ろうとする動きがあったり、運搬中のトラブルの対応に追われたりもした。それらの動きから、当時の活発な物流の姿が浮かび上がる。
購入は、近くの書店、またはたけしま出版(04・7167・1381)。1200円(税別)。
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