柏の中司直司さん、目標「世界」 全日本SUPクラス別で優勝

掛川SUP大会でレースに挑む中司直里さん=3月9日、家族提供

 水に浮かぶボードに立って、パドル(櫂)で水上を進むSUP(サップ)。アウトドアレジャーとして、近年注目を集めているが、スピード競技も盛んだ。柏市立酒井根中1年の中司直里さん(12)は、昨年の全国大会で優勝。いま、世界への飛躍を目指している。
 昨年10月、宮城県名取市で「第11回全日本SUPレース選手権大会」が開催された。Kidsクラス高学年男子に出場した、当時小6の中司さんは、海上に設けられた1・5㌔のコースを漕ぎ、強い風が吹くなか、11分29秒と2位に3分以上の差をつけて優勝した。「全日本での優勝を目指し練習してきたので、うれしかった」と、中司さんは振り返る。
 SUPに出会ったのは小2の時。アウトドア好きの家族みんなで体験してみた。「それまで、スポーツはあまり好きでなかった」が、一気にはまった。小4からは、千葉市の稲毛海岸で活動するKawaIサップクラブで、競技向けの練習に取り組みだした。指導する川井雄次郎さんは「黙々と漕ぐ集中力がすごい。練習では『大丈夫かな』と心配になることもあるが、本番では強さを発揮する」。
 中司さんの持ち味は、直線でのスピード。ただSUPでは、ブイを回るコーナーワークや、相手との駆け引きも必要で、これからテクニックにも磨きをかけていくという。
 種目によっては22㌔もの長距離レースに挑戦したこともあり、「次の日は筋肉痛で立つことができないくらい」という。それでも「海や湖の上からでなければ見ることができない景色に出合える」。今年の初日の出を見たのも、海の上だ。
 3月25日には、柏市の太田和美市長を表敬訪問。今後の目標を聞かれ、「世界一を目指したい」と、力強く答えていた。

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