コウノトリのヒナ誕生 野田で初、野外繁殖を確認

 自然と共生する地域づくりを目指し、国の特別天然記念物コウノトリの野生復帰に取り組む野田市は2012年、市内に飼育施設「こうのとりの里」を設置し、これまで17羽の放鳥を実施。2017年に放鳥した雄の「ヤマト」が20年2月から長期にわたり同市江川地区に滞在。今春、渡良瀬遊水地生まれの雌の「ひなた」が飛来しペアに(2面参照)。
 これまで同市では繁殖に成功してほしいと21年、人工巣塔を設置。餌となる多くの生き物が生息できる環境整備にも奔走。今回は3月初旬から施設近くの電柱上巣台で巣作りが始まり、中旬には抱卵の様子が見られるようになったという。
 静かに見守ってきた同市は5月1日、少なくとも2羽のヒナを確認したと発表した。初めての野外繁殖だ。順調にいけば6月下旬に巣立ちを迎える予定。  

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