
今回ご紹介する映画は『オールド・オーク』。イギリスの名匠、ケン・ローチの最新作であり、最後の監督作です。社会保障の問題点を描いた『わたしは、ダニエル・ブレイク』、個人宅配事業主の労働問題を描いた『家族を想うとき』に続く「イギリス北東部3部作」の最終章でもあります。一貫して労働者階級や移民、貧困といった社会問題をテーマにしてきたケン・ローチが今回取り上げるのは、さびれた炭鉱の町にやってきたシリア難民と住民との軋轢、そして連帯です。
イギリス北東部、とある炭鉱の町にある唯一のパブ“オールド・オーク”。かつて人々が集い、安らぎを見いだす場所は難民の受け入れにより、諍いの場に変貌してしまう。オーナーのTJはシリアから来た女性ヤラと出会い、友情を育む中で、困窮する町の人々とシリア難民のための食堂を開こうとするのだが……。
関連作品として、ケン・ローチキャリア初期の幻の傑作『石炭の値打ち』を4月24日㈮まで上映いたします。英国社会の象徴である炭鉱を舞台に、炭鉱労働者たちそれぞれの悲喜こもごもをじっくりと描いた二部構成の社会派ドラマです。こちらもぜひご覧ください! (内山綾子)
ケン・ローチ監督
イギリス・フランス・ベルギー合作映画/113分
キネマ旬報シアター柏で4/24(金)上映開始


