伝説のシンガー・ソングライターの小坂忠が生涯を全うし、天に凱旋したのは2022年でした。今回は、牧師でもあった彼の、全18曲からなるクリスマス・コンピレーションアルバム『 Christmas Parade』をご紹介します。
小坂忠といえば、やっぱり名曲「ほうろう」。初めて聴いたとき、日本にもこんなにかっこいいリズム＆ブルースがあるんだって思った高揚感は今でもはっきりと覚えています。アルバム『HORO』が発売されたのは1975年。参加アーティストはティン・パン・アレー（細野晴臣、鈴木茂、松任谷正隆、林立夫）のほか、吉田美奈子、山下達郎、矢野顕子、大貫妙子。。。すごいんです！ ティン・パン・アレーは音楽プロデュース・チームとして、荒井由実（後の松任谷由実）やいしだあゆみ、雪村いづみらの演奏やプロデュースでも有名ですね。名盤『HORO』は、その後2009年にマスターテープが見つかり、35年ぶりに改めてボーカルのみ録音し直したアルバム『HORO 2010』がリリースされています。同じ2010年には初のクリスマス・キャロル集がリリースされました。アコースティック・ギターのあたたかいサウンドとトラディショナルな聖歌・讃美歌を歌うスタンダードなクリスマス・アルバムが、今回ご紹介するコンピレーション・アルバムの中心となっています。ほっとするようなやさしく素敵な歌声。暖かくしたお部屋で小坂忠の世界に包まれてみてください。
