東武野田線野田市駅周辺の活性化を目指し、野田市とプロバスケットボールチームが2月、協定を結んだ。チームがデザインしたバスケコートをつくったり技術指導の教室を開いたり。若者を街に呼び込む考えだ。
駅に降り立つと、多くのキッコーマン工場が目に飛び込んでくるが、それ以外は住宅が整然と立ち並んでいるだけである。「キッコーマン本社最寄り駅と聞いて降り立った人から、何もないとよく言われる」とは、市幹部がたびたび口にするのもうなずける。
まるで、世界企業のおひざ元はしょうゆづくりに専念したと言っているよう。この情景を伝えたくて路線と駅を説明する段落の末に「何もないとよく言われる」と添えた。
駅周辺は高架化され、ここ数年で広場や新駅舎もできている。市の後押しで昨秋からは、飲食店主らが駅前でマルシェも始めた。
市の広報担当者から記事への礼がメールで届いた。「何もない」をどう思っているか。たずねたところ、「駅周辺はこれから変わりますよ」。しょうゆのように、街もじっくりと醸造されてゆくだろう。期待している。
私は4月、神奈川県に異動します。電車で2時間余り。変わった野田の姿を見に再び訪れます。
朝日新聞柏支局長 斎藤茂洋



