
戦火が続くウクライナから3年前に日本へ避難してきた、プラネタリウム解説員のオレナ・ゼムリヤチェンコさんが、11月29日、柏市立図書館のプラネタリウムで特別プログラムを投影する。ウクライナの星空やクリスマスの様子、そして故郷のいま……。定員30人の小さなプラネタリウムが、星空を通してウクライナと柏を結ぶ。
オレナさんが暮らしていたのは、ウクライナ北東部のハルキウ。今も、ウクライナ軍とロシア軍の激しい戦闘が繰り広げられている地域だ。オレナさんはハルキウのプラネタリウムで、解説だけでなく、天体観望会や映像編集などに取り組んでいた。2022年、ロシアの軍事侵攻が始まると日本に避難。日本のプラネタリウム関係者の協力で、各地でウクライナの星空解説のプログラムを上映してきた。
柏では、ウクライナの星座にまつわる物語を伝えるほか、クリスマスの過ごし方、そして今も家族が暮らすハルキウの状況も、小さなドームに映し出す。
柏プラネタリウムを運営する柏プラネタリウム研究会が、オレナさんを招いた。当日の日本語ナレーションを担当する駒井仁南子・同研究会代表は「星空は世界をつないでいる。星空を見上げることで、ウクライナの人たちに、少しでも思いをはせてもらえたら」と話している。
11月29日の投影は、午後1時からと午後3時から。いずれも50分。入場無料。電子チケットの配布は終了しているが、当日券も若干あり、図書館開館後に1階で配布する予定。



