(キーボード)高校生レストラン

 野田市の定例会見が9月下旬にあり、市役所に来春開店する「高校生レストラン」の店名を5候補の中から市民らの投票で決めると発表された。で、5候補はどう決めたの?との問いに担当者は「実際に運営する今の2年生が決めました」。
 5候補は「にじいろ」「そらまめ」「新芽」「のだかまキッチン」「aimé(エーム)」。それぞれ「気持ちが明るくなるように」などが名の理由。生徒たちが思いや意気込みを口にする姿を思い浮かべながら、記事にした。
 レストランは閉店した市役所最上階の旧食堂跡を再開、地域おこしの核となることを目指す。調理が学べ、高卒資格も得られる「野田鎌田学園高等専修学校」(同市)に実習の場として運営を打診する案が浮上した。
 市役所の片隅でこの案を耳にして関心を寄せ、概要が固まった昨春、「市は食堂の復活をめざす方針を固めた」と記事にした。「固めた」と言う表現は特ダネ表現の一つ。
 若者が街おこしの前面に出てくる面白さを他紙より先に報じることができたことがうれしい。以来、この話題は折に触れ、記事にする。少子高齢化が進み、世の中の先が見えにくい中、やっぱり若者には期待したい。新たな芽吹きを来春まで追いかけよう。

朝日新聞柏支局長 斎藤茂洋

タイトルとURLをコピーしました