(れすか句会)9月号掲載の俳句から

主題「車椅子」

主席 車イス目線幼に蟻の列
(松戸市)飯島 昭子

次席 持つものはなくうつろふ花野車椅子
(流山市)永田 くみ子

三席 縁側に車椅子聴く遠花火
(白井市)中宮 順子

【選評】
 主席の「車イス」の句は「車椅子」に坐ってみて「目線」の低さで初めて気付く現実がある。それを「目線幼に」と表した語の斡旋が使う人の身になった暖かい目線を感じさせる。次席の「持つものはなく」の句は「車椅子」を使うようになった詠手の晩年の姿を美しく詠んでいる。三席の「縁側に」の句は句跨りの句だが、それが「遠花火」との距離を暗示していて、上手く表している。 選者 研生英午(みがきえいご)

【募集】
 9月の主題は「旋律」「旋律や夜の木馬の吹かれ立つ 中村 苑子」8月27日(火)消印有効。投句は葉書一枚につき3句迄(未発表作品に限る)。〒277―0852 柏市旭町1‒4‒19‒3F「れすか句会」係へ。ベスト3の作品に賞品進呈。

タイトルとURLをコピーしました